汚いフレンチネイル

ご存知か?どのようなものか。まずフレンチネイルというものについての説明から入ろう。名前の由来など詳細は省くが、要するに爪の先の白い部分に当たるところだけベースと異なる色を重ねる塗り方である。大昔にこの手法を目にしたときにはなんじゃこりゃ、くらいにしか思わなかったが、今では結構あこがれである。第一美しい(美しく塗ることができれば)。ただ単色のネイルを塗るだけよりずっと華がある。
しかし美しく塗るのは私のように不器用な人間には結構な難題である。ベースと爪の先の色との境界はあくまでまっすぐに、間違っても手の震えによるサインカーヴなどを描いてはならない。この1点をとっても私のフレンチネイルは美しさの第一条件から外れている。
それから勿論色の組み合わせも重要である。私はネイルは発色の美しさからかねがねシャネルのヴェルニを愛用しているのだが、どれをとっても濃い色ばかり。9本か10本くらい持っていると思うが、そのうちの半分くらいは毒婦を思わせるような色だ。毒気が少ないものでも色は当然のごとく濃い。濃い色は手を綺麗に見せるということでいつも安易に選んでいるのであろう。こうなると美しい組み合わせを選ぶなど到底困難になるのだ。
こうして結局最後は単色ネイルになってしまうのだ。しかしそこからが問題だ。本屋で働いているとも〜それは簡単に爪の先の色がはげるのだ。はげてはげてはげまくって現在10指とも爪の地の白い部分が自己主張する事態となっている。かくして汚いフレンチネイルが形成されるのである。