ニワトリに目覚める

お昼時に財布を持って会社を出て、食事の前に本屋の雑誌売り場を冷やかし、広告批評の表紙を見たらニワトリだった。最近俄かに私は私がニワトリに対して好意を抱いていることを自覚しつつあった矢先だったので、やはり私とニワトリとは運命で結ばれているのであると確信した次第である。
存分に本屋を冷やかしたことだし、さてお昼でも食べようか、と財布を除いたら124円しか入っていなかった。私は普段、お昼時には小銭入れのみ持ち歩いているのだが、本日はその小銭入れにお札を忍ばせるのを忘れたのであった。会社に札入れを取りに戻ろうかとも思ったが、一旦戻ってまた今いる場所に戻るのも業腹である。ええいままよ、今日の昼は抜かしてやる、と10月にしては日差しの強い中、街を彷徨った。だからなんか疲れちゃった。いい加減大人になって、意地を張るのも大概にせねば、と思いました。