NHK教育アラビア語を見て、そのままテレビをつけっぱなしにしていたら名曲アルバムが始まって「誰も寝てはならぬ」なんか流れてくるから、ああそうか、じゃあ起きてるか、と勝手に納得して起きてます。そもそもアラビア語だって見たくて見たわけじゃなくて、イタリア語会話を聞き流してたらその後に自動的に始まっただけで、非常に受身の姿勢で聞いていただけだったのだけれど。
トゥーランドットとは、あれは一体どういう女かね。生で観たのは数年前、新国立劇場でアレッサンドラ・マークがタイトルロールを演じたときだったのだが、舞台に大きく設置されたスクリーンにこれ以上無いくらいのスケールで彼女の顔が映し出され、一応トゥーランドットというのは美女という設定なのだけれど、どう観てもワルイ魔女といった顔立ち。ちょいワルとかそういうむかつく半端具合とは比するべくもなく本気でワルイ感じ。未就学児童に見せたら泣き出すんじゃなかろうか。オペラにストーリー性もとめてる場合じゃないのは重々承知だが、それにしても滅茶苦茶だよ、あの女*1は。でも好きだけど、プッチーニルッカに行った折にはちゃんとプッチーニんちも詣でたし。
今年はフィレンツェ歌劇場の引越公演があって、トゥーランドットも演目として予定されているのだけれど、これがまたアレッサンドラ・マークなんだわ。しかも演出がチャン・イーモウ。観てみたい。何て年だろう、今年はただでさえベジャールが来て「バレエ・フォー・ライフ」をやるっていうのに。嬉しいけど懐具合を鑑みると非常に物悲しく、それは晩秋の切なさにも似ている。いかにしてチケット代を捻出するか思案中。
ところで本年度のテレビイタリア語会話にはパパイヤ鈴木が出演しているのだが、この人って通常はテレビに出演しているとき何と呼ばれているのかね?パパイヤさんかね、やはり。というのも、共演のイタリア人の男にまるっきりイタリア語的発音で「パパーイヤ」と呼ばれていたのがとても可笑しく聞こえたからなのだよ。めちゃめちゃ呼び捨て。当然だけど。普通に名前を呼び捨てられているだけのはずなのに、どうしてこうも可笑しみを感じてしまうのか。恐らく、「パパイヤさん」と呼ぶ場合にはこの名称というのはパパイヤ鈴木という人間を指す記号でしかなく、誰も本名だとは思わないのだと思うのだが、イタリア語っぽく「パパーイヤ」と呼んでしまうとそれが実名のように聞こえるからではなかろうか。別にどうだっていい話だけれどさ。

*1:この場合アレッサンドラ・マークじゃなくてトゥーランドットを指す。