9月29日の日記

結局体のだるさがなくならず、仕事を休んだ。そして昨日あれだけ寝たにも関わらず、今日も午後2時まで寝続けた。いったいどうしたことであろうか。2時以降はさすがにこれ以上寝ると夜寝られなくなり、明日の仕事に差しさわりが出ると思って堪えて置き続けていたが、いまもし無職だったらまだまだ寝ていたかもしれない。
起きているために読書。斎藤美奈子の『妊娠小説』。途中若干飽きた、が、まあまあ面白かった。気にかかったのは、10代の少女が輪姦された揚句妊娠し、中絶したことに対して自分を責める、というある小説のヒロインに対して、「基本的人権を学んでこなかったのでは」とか、これでは「暗黒の中世」だ、という記述。自分の不注意で妊娠したわけではないので、自分を責める必要などないだろう、という話なのだが、以前読んだ『ある首切り役人の日記』では、中世ヨーロッパでは未婚の女子が望まない妊娠をしたために、生まれてきた子を生み落とすと同時に殺害、結果殺人の罪によって死刑に処せられる、というケースがバンバン出てきており、そういった事実を知っている私としては、「暗黒の中世なら寧ろなんの良心の呵責を感じるところなく、子供を中絶ないしは殺害するんじゃん?」と思うのであった。基本的人権を学んでなければ、胎児やら嬰児の人権などというものに思いが至るはずがないので、中絶で自己を責めることもなかろう。ま、この場合「暗黒の中世」という喩は枝葉末節なので全然重要ではないからどうでもよいのだけれど。
なんだか頭が朦朧としている。まだ熱あるのかなぁ。感覚的に言うと、魂が体からちょっとだけはみだしたような心もとなさ。寝ます。