へんな夢

へんな夢を見るとたいがいうちのやつに話すのだが、そうすると「ちゃんと記録しておいたほうがいいよ」と言われる。私としてはへんな夢を見るのなんか日常茶飯事なので記録を残すなんてメンドクサイのだが、仕方がないので記録してみる。
タレントのベッキーが何かの罰ゲームで、高さ200mある円筒形のオランウータンの檻の上部から自由落下をし、高さ2mくらいのところに張ったネットで受け止められる、というのに挑戦することに。こんな設備で怪我はしないのか、顔から落ちて傷でも残ったらベッキーのタレント生命は大丈夫なのか、と心配していると、ふと気がつくと私自身がその檻の中にいる(ベッキーはもうどこにもいなくなっていた)。しかも仰向けに横たわった私の腹部に水色のフリース素材のパーカーを着たメスのオランウータンが抱きついており、このオランウータンは私に恋をしている模様。このままでは貞操の危機、というか孕まされる(実際はメス同士なので孕む危険はないのだが)と俄に焦り、すぐにでも檻から出て行きたいのだが、いかんせんオランウータンが重すぎて自力での脱出は不可能。かつ余計な刺激を与えて激昂され、ほかの仲間のオランウータン(ほかのオランウータンはみな服を着ていない。私に抱きついてる奴だけフリースのパーカー着用)とともに暴力行為にでられるかも、と不用意には動けないのである。私をこんな目に遭わせた奴、全員ぶち殺す…、などと思いつつ、脳裏に浮かぶのはこの事件の首謀者の顔である。首謀者は作業着を着た零細企業の50代社長(フィリピンパブで「シャチョサ〜ン」と言われて鼻の下を伸ばすタイプ)である。悪そうな笑顔を浮かべる首謀者の顔を思い起こして怒りに震える私。気がつくと手に携帯を握っていたので実家に連絡、母(現実の母とは全くの別人。誰この人)に助けを求めると、お金が…、費用が…、と娘のピンチよりもお金の心配をしているのである。このまま助けにこないつもりなら、家族もみんなぶち殺す、とすごむと漸く助けに行く、と言ってくれた。
ところかわって日本の私の実家(これも現実の実家とは全然違う)。母が親族(みんな現実には存在しない人々)と使用人(せんだみつお)を広間に集めて、これこれこういう事情で今からブルキナファソ(私が捕えられているオランウータンの檻はブルキナファソにあったのだ!)に助けに行くから、財産が全てなくなります、と説明。いきり立つせんだみつお。このせんだみつお、彼の父が我が家によく仕えてくれたので息子であるせんだみつおも家においてやっているのだが、全くの無能でなんの仕事もできないのである。なのに自分の権利意識だけは強く、俄に服を脱ぎはじめブリーフ一枚の姿になり、かつこの夢の中でのせんだみつおは、体重200キロの人がダイエットに成功した場合にあまった皮が太ももを覆い隠すように垂れ下がることがあるが、まさにあのような体型をしており、しかも一度痩せたあとに太りはじめたのか、あまって垂れ下がった皮に再び脂肪が溜まりはじめており、その垂れ下がった脂肪を両手でつかんでブルブル震えさせながら「私の医学部進学はどうなるんですか…!」と母に詰め寄るのである。
…えーと、そのあとどうなるんだっけ。忘れた。たしか水色パーカーのオランウータンが私への愛ゆえに私の上からどいてくれ、自力脱出を果たすんだけど、気がついたら2時までに本郷三丁目まで行かなくてはいけないことになっており、でも解きかけの英語の長文問題を時計を気にせず解かなくちゃいけなくって、きりのいいところまできて「ヨシ、多分2時までに本郷三丁目につける!」となぜかペンケースのみを片手に新大塚から丸ノ内線に乗り、あ、でも必要な荷物を忘れてる、しかももう5時(時計の針は6時5分なのだが、夢の中ではこれは5時ということになていた)だからダメだ、後楽園でおりてスコーン専門店(これは実在の店)でスコーン買って帰ろう、でももう出産予定日過ぎてるのに後楽園から家まで歩いて帰れるかな…、ちょっと心配、というところで目が覚めた。