ゴスロリ

俄かにゴスロリに対して関心が高まっている。いや別に私があれを着用したいといっているのではない。あの世界がどのようなものか物陰から様子を伺ってみたい、そんなところだ。新宿のロリータ館とやら言うところも覗いてみたいのだが、それでは私の「物陰から」という要求をみたさないのだ。つまりああいうところに出入りすることによって私までもがロリータの世界の住人だと思われるのがいやなのだ。要するに自意識過剰。
ペヨトルの復刊夜想の第一号はゴスの特集であったが、あれにスゴイ人物が登場していた。法医学の研究者なのだが、それはもう数え切れないほどの衣装を抱えているというのだ。本人顔出しで何枚か写真も載っていた。これが許されるなら私だってやっても良いはず…、と一瞬思ったことは否定しないがそれ以上に、ここまで人を惹きつけてしまうゴスの世界に興味を覚えた。本屋に行けばロリータファッションのムックが並んでいるし。それらの一冊を手に取った際ふと妄想。三十路女にゴスをやらせて世界中の人々に見せて回ったらどのような反応を返されるだろうか?ぎょっとされるんだろうなぁ、きっと。どれくらい仰天されるか見てみたい。なんなら私自身にそのような衣装を着用させて実験してみてもよいのだ。外国人にとって訳のわかんない格好をして、日本という国に対してリアルなイメージを持つ人にもそうでない人にも、得体の知れない国としての脅威を印象付けたいものである。でも実際やってみたらきっとさして面白くないんだろうな。