「負け戦」の意味を実感する

nmasaki氏の挑発にまんまと乗っかってパン買いに行ったバカはこの私である。強風吹きすさぶ午後3時、買いに行ったさ、件の店に。店構えは普通というか、一応オープンしたてという事で、初々しさ漂う店構え。しかし残念かな、あのビラ貰わずにこの店の前を通ったとしても立ち寄ることはなかっただろう。パン屋として人を引きつけるに足る店構えでは無かったよ。いかにも美味しそうといった雰囲気でもなく、かといって駿河台交差点からちょっと行ったところにある「アムールヱーパン」ほどのインパクトは無い。アムールヱーパンをご存知か。凄いんだぞこの店。店の軒先の、テントみたいな部分、あれなんて名ですかね、あれが破れてんだぞ。しかも私が確認する限り、10年前には既に破れていたし、かつその当時でも年季の入った破れ加減であったよ。そこが破れててもちゃんと営業してるんだよ。固定客もちゃんとついてんだよ。凄いんだこの店。この店の雰囲気はそんな表現だけでは到底紹介しきれないよ。好きだけど、アムールヱーパン。
もとい、件のパン屋である。入店するやいなや、私の気を一番にひきつけたのはこの店のBGM。そのアップテンポさにこちらも思わずきびきび行動せざるを得なくなった。何の曲かって「ルパン三世」だ。またかよ。またアニメソングかよ*1。この私のアニメソング遭遇率はどうであろう*2。一般的にアニメソングをBGMに使う店は然程多いとも思われないのだが、これは私が認識不足なだけであろうか。遭遇するアニメソングが何れも古いという点にも注目だ。前回はラムちゃんだったし今回はルパ〜ン(峰不二子風に)だ。まあいいやこの話題はもう。今日の主題はそこではない。
果たして私はアンコで口中に火傷を負うのであろうか。はたまたカレーパン購入するも、その熱さに食せぬのであろうか。第一そこまで熱いのであれば、如何様にして持ち帰るというのか。そんな疑問が頭の中を巡っていた私であるが、一体何が目に映ったと思いますか。
答:一つ一つ、丁寧にラップで包まれたパンの群れ
全部が全部、ラップに包まれてんの。ラッピング・パンだ。どうですか、この状態。ラップで包んでる時点でアツアツな状態で売る気が無いことが明らかじゃん。包まれていないものは無し、ゼロ、ヌルだ。「焼きたてパン」を謳う店でこの陳列は相当珍しいのではなかろうか。少なくとも私は初めて見た。しかもどれも一様に小ぶりなの!「アンコで火傷する」か試すためにあんぱんを購入したのであるが、こんなものでは腹など膨れぬ、と憮然としつつ神保町「さぼうる」に向かい、昔ながらのミートソーススパゲティを食べたのであった。
帰る道すがら、火傷に対する恐怖心を克服した私の勝ちである、と軽く優越感に浸っていたのであるが、よくよく考えるとパンを買ってしまっているので私の負けである。本当に「負け戦」じゃん…。パン屋に負けたのも業腹であるが、勝てる見込みのない戦に身を投じていたことをnmasaki氏に指摘されたのも面白くない。ちなみにパンのレベルは…、私はアムールヱーパンが好きです。

*1:秋葉原ではありません。

*2:2005年4月15日の日記参照