緑玉紳士

観てきた。渋谷シネマライズ。レイトショーと言えば記憶に鮮明なのが「不思議惑星キン・ザ・ザ」。あの時はおそらく一番空いているであろうと思われた月曜の上映を狙っていったにもかかわらず座布団が出ていた。ものすごい熱気に包まれた館内で必要以上に面白さが増したというものだ。今回もこれだけ私がこの映画に注目しているのだから混んでいたって何の不思議もない。この私が注目しているのだからね(自己中心主義に基づいた判断)。意気込んで会場入りしたものの、観客入り具合10%程度。なんだよ。世の中のクレイアニメに対する意識はその程度かよ。東京の若者達に大失望だ。
で、内容。面白かった。よく考えて作られているのが凄く伝わってくる。その意識の行き届き具合がまさしく日本人的。繊細さが感じられるよ。欧州のは良くも悪くもおおざっぱだからね。そのおおざっぱさも私の好むところではあるけれど。残念だったのは声優さんかな。クレイアニメに「声」は要らないよ。BGMと効果音で十分。さすがにセリフが付いていたわけではなく、言葉にならない声を出していただけだけれども、それすらも私には余計なものに思えたよ。粘土人形にふさわしい声なんてもんは、存在しないんじゃないかね。映像が素晴らしく、やたらと大人っぽい渋めのBGMだっただけに、あの「声」だけは残念でならない。
エンディングで「エピソード1」となっていたのだが、つまり続編があるということか。何年後だ?監督が一人で粘土作って一人で撮影したらしいので、今回のだって3〜4年はかかってるらしいし。もっともこの年になると3〜4年なんて一瞬なので何の問題もないが。