文鳥舎に行ってきた

かねがね気になっていた三鷹のブックバー、文鳥舎だが、先週の日経新聞の土曜版に載っていたのをきっかけに行ってみようと決意。ていうかこの程度のことがきっかけと呼べるかと言うとさして呼べないのだろうけれど、何かないと一生いかないような気もしていたので奮起して行ってみた。毎週土曜は何らかのイベントが行われていると言うが、この店の雰囲気やら作法を知らぬものがイベントなどにのこのこ出かけるのは気が引けるという事で平日の夜であるこの日、気分は「仕事帰りにちょいと一杯ひっかけるかな」という感じで、わざわざ電車に乗って行ってきた。ところで職場を出てから駅に向かう道すがら「ツー・アンド・フォー」と書かれた看板を見掛け、これはつまり「2&4」ということで、だからどうという事でもないのだが今ではこれがもはや「ツー・アンドHG」にしか見えなくなっているわけだけれど、半年後にはみじんも思わなくなっているのだろうな、と思ったら感慨深かった。
辿り着いた文鳥舎だが、イベントを避けて来たはずだったのに、なんとこの日はジャズライブの日であった。普段なら自分のこの強運を小躍りしながら讃え、ライブを楽しみつつ酒でも飲むところであったのだが、私はこの日新宿に19時過ぎには到着していなければならず、そしてライブは20時から。なんとも間が悪いじゃありませんか。若干しょぼくれながらピルスナーとソーセージ盛り合わせを注文し、壁に面した席にひとり座し設置された蛍光灯をつけて読書。いじけ気味でビールを飲んでいたのだがつまんだソーセージが美味しくって次第にもう、どうでもよくなってしまった、というか単に酔いで上機嫌という事だったのだが、ちるさんみたく心中「イッヒ・ハーベ・ブーフ!」と叫んでみた。
しかし本当に居心地の良いお店でしたよ。お店の女主人(早稲田文学の編集をされている)が良い方で、帰り際に私が本好きなのか否かを尋ねてこられ、好きです、と答えるとフリーペーパーと化した早稲田文学ならびに中央線沿線の古本屋について書かれた「おにきち」*1、他にもいろいろ持たせてくれた。店の雰囲気自体もいいし居心地いいし、女主人は素敵だし、毎週末通いたくなるよ。常連として顔を認識されたい欲望に駆られた。来週も都合がつけば行きたいものだ。

*1:「お」=荻窪、「に」=西荻窪、「きち」=吉祥寺