雅号が欲しい
- 作者: 内田百けん
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1997/01/18
- メディア: 文庫
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主に電車の中で読んでいるのだけれど、これが実に、目頭が熱くなる。私自身も6年前に15年飼った猫を亡くしているので余計感情移入してしまう。うちの猫の場合はもうだいぶ老いて衰えていたのも分かっており、いなくなったのも猫の習性で人に死に際を見せないためであったろうと思われ、実際それまでの日々は歩く姿ですら明らかに老いを感じさせていたにも関わらず失踪する瞬間は猛スピードで駆け出していったらしい。そしてここがノラとは全く違うのだが、いなくなって一週間後にちゃんと家の近くで遺体を見つけられ、埋葬もできたのだ。ノラは、きっとうちの猫とは違ってどこかよその家で飼われてしまったのだろうけれど、どこにいったのかという問いは永遠に答えが得られないわけでこんなに切ないことはない。
ということでシンパシーを感じ、俄か内田百輭ファンに。百輭って雅号なんでしょ?じゃあ私も雅号が欲しい。そういや無果さんのお名前だって雅号じゃん。私が雅号をもって悪いということがあろうか。あるか。俳句やらないものな。いいじゃんいいじゃん細かいことは。もっとおおらかに生きようよ。だけど俳句やらないからどんな雅号がよいか見当がつかん。誰か雅号付け名人はいらっしゃいませんか?いらっしゃるようだったらお力拝借したいのですが。どうぞよろしく。