車中でひとり涙す

昨日の日記ですけどね、「ノラや」を全部読み終える前に書いたんですよ。どうせ今日中に読みきるからまあいっか、と。しかしそれは浅慮であったことが判明。帰りの電車の中で続きを読んでいたらクルの臨終シーンが。泣きました。電車の中だというのに泣きましたよ。もういいかげんいい年なので最早「泣いたりしたら変に思われるかも」などという意識もなかったので涙を抑えることもなく。昨日も書いたけれど私は猫の死に目に立ち会っていないのです。だから余計に泣けてきました。
毎日寝る前に私はベッドの上で腹ばいになったままメールなりなんなりをチェックするのであるが、一緒に寝ているたびちゃん(ネコ)が、私が彼女を構わずネットやっているのが気に入らないらしい。ノートPCと私との間に無理やり割り込んで横たわって腹を出し「もっと構え」と主張してくる。仕方がないので片手で腹をなで、片手でどうにかしてPCを操るのだけれど、それでもやはり満足しないらしくそのPCに向けられている私の手の甲をザラザラした手で舐めてくるのだ。
可愛いねぇ。ネコってなんでこんなにかわいいのかよ。私がネットをやめて電気を消すと安心して布団の中に入って一緒に寝るのです。内田百輭が「その気持ちが可愛い」と書いていたけれどまさにそんな感じ。そして私は「たびちゃんが死んじゃったらヤダなぁ」と半べそかいて就寝。おじいちゃんがネコを思って泣くのだから三十路女がネコを思って泣いたって構わないでしょう。ネコが可愛くて可愛くて仕方がない私ではありますが、早朝5時半に起こすのだけはやめてほしいものである。