ソクーロフ「太陽」観つつ一人悶絶

ソクーロフ観に行ってきた。死根パトス、いやいやシネパトス、銀座の。この映画館て私は多分10年振りくらいに行ったのだけれど、なんでか知らんが小便臭い気がした。なんでだ?古いからか?相変わらず体調不良なのだが夏休み中である今日この水曜日を逃したら1000円で観るチャンスはないので無理して行ったのだけれど、無理するもんじゃあないね。昨日が終戦記念日だったからだかなんだか知らんけれどえらい混みよう。チケット売り場ですら行列が形成されており、日頃から行列の一翼を担うことが嫌いな私はこの時点でウンザリ。回れ右して帰ろうかと思ったが帰るのも面倒くさかったのでとりあえず並んだところ、人の多さの割にはその時点から約2時間後の回ならば未だ整理番号が19番だというので短気を起こさないで本当によかった。
映画が始まるまでに大分時間があったので、そうだ靴でも見ようカンペールカンペール、などと浮かれながら有楽町西武に行ったら全面改装で9月まで閉店。なんだよちくしょうめ、じゃあ今度はgentenでバッグ見よう、とgentenに向かったらこちらは水曜定休日。世の中が皆、私に背を向けているような錯覚を覚えつつトボトボとしょぼくれながら道を歩いていたら腹具合まで悪くなってきて雪隠に入ったらアララ、月のものが来ちゃったよ、ホントについてないのな。胃の痛みと生理痛という二重苦を抱えながら店に入って珈琲飲んでたら今度は口の中の皮が捲れてビロビロになってんの。どうも珈琲が熱くて火傷したらしい(ぼんやりしていたのでその熱さには気づく事が出来なかった。死んでるのか?私は)。そうこうするうちに時が経って映画の時間に。
パンフを買おうか迷ったのだが観終わってから買うか判断する事にして席につき、いよいよ始まったぞわくわく、日本じゃ公開されないんじゃないかと思ってたから観られてよかったな、などと興奮し始めたら腹部に尋常ではない痛みが。くそう何で私は女になど生まれついてしまったのだ、と自身の性を呪いつつ「痛みが和らぎますように」と腹を擦りながら観劇。開始から1時間くらい経った頃か、今度は下腹部が風雲急を告げてきたぞ。おいおい、今度は腸がおかしくなったのかよ、これで腹の痛みは三重苦かよ。こうなるともう映画どころの話ではない。終劇を祈るような気持ちで待つばかり。
散々な状況で観たソクーロフだけれど、現時点では感想をうまくいうことは出来ないのだが考えるきっかけは多々得られたと思う。そういや日本のドラマで天皇陛下を誰か俳優が演じているのを私は見たことないし、これまで天皇陛下を人として意識した事が一度もないことに気が付いた。イッセー尾形演じる昭和天皇は明らかに普通の人と違うんだけれど、普通の人と同じようになる筈ないのでしょう。しかしそうは言っても実際どのように生きて何を感じていたのかという事はとても想像できるものではないので、もっと知りたいとも思った。イッセー尾形昭和天皇は一つの可能性でしかないのだから、もっと多くの知識を得て、尤もらしい姿がどんなものだったのか知りたい。とりあえずパンフでも買ってじっくり読んでみよっと、と思って外に出たらパンフ完売。上映前はまだ売られてたのに。つくづくついてない一日。