Talkative teacherは大変forgetful

今までの先生がクリスマスの休暇を取るということで、先週金曜から新しい先生が来たのだけれど、これがめちゃくちゃおしゃべりで大変。趣味で映画を撮ったりしてるらしいのだけれど、映画の話題になると(というかどちらかというと何でも話題を映画に結びつけがちですぐそっちに話が移るのだけど)もう生徒なんかそっちのけで喋り捲り。生徒たちは海の沈黙。結構ひどい状況。
しかしだね、しゃべりすぎるだけならばまだよいのである。問題は何かというとその忘れっぽさ。5分前のことを覚えていないらしく、同じことを同じ人に3回も4回も質問するのである。「クリス、君の好きな食べ物はなに?」映画の話「でクリス、君の好きな食べ物はなに?」、そんなことの繰り返し。大丈夫かね、この人。まだ36歳だというのに。誰もがいささか不安を覚えた瞬間であった。
しかし思った以上にすごい人物だったのだ。昨日から新しく日本人の男子生徒(若干18歳、冬休みを利用してのマルタ滞在)が加わったのだけど、彼が日本人であるということをまったく覚えられないらしく、3回か4回くらい「で、この話題に関して韓国ではどうなの?」「君は韓国のどこの地域出身だったっけ?」「韓国の伝統食で好きなものは何?」その都度「彼は日本人です」と指摘しているのだけれど覚えられないらしい。しかしその反面、クラスにいる唯一の韓国人男子のことは日本人だと思っているらしく、その18歳男子に向かって「このクラスの日本人の男の子は名前を簡単に言いやすいように英語の名前を持っててクリスっていうんだけど、韓国ではそういうのつけてないわけ?」とか言うのである。もう滅茶苦茶。日本ではそういう習慣はないしクリスは韓国人だし、彼は日本人だ。で、なんでこんな質問をしたかというと彼の名前がTalkative teacherには非常に発音しにくいものだったらしいからで、実際なんどか発音してみようと試みていたのだけれど結局できなかったのだ。どんな名前かというと、一応日本人の個人名はここにはあんまり書かないようにしてきたのでポイントだけ書くと、Rから始まって、最後はjiで終わる名前。Ryuの組み合わせが非常に難しいらしい。あ〜あ、殆ど名前書いちゃった。で、名前を言えなかったティーチャーの下した決断はというと「キミのことこれから“ジー”って呼んでもいい?」だって。その場にいたすべての日本人の脳裏に「痔」の文字が浮かんだ瞬間だった、かどうかは分かんないけど。私だけか?
そんなことがあったのは昨日のことだったのだけれど、今日は少しはましになってるかと思ったら退化していた。クリスをジーと呼び、ジーのことはクリスと。私のことはイーラと呼び、もう一人いる日本人女子のことはフジと呼んでいた。どうも富士山と関連付けて覚えているようで。間違いを指摘し、ようやく覚わったかと思ったら、休憩後のレッスンでは私をフジと呼びはじめたよ。私の名前は欧米人にとっては非常に発音しやすい簡単な名前なのに…。今まで彼以外の欧米人から名前を間違えられたことはないのだが。1回教えればみんな覚えてくれるから。そういう意図で私の父も私にそういう名前をつけたんだし。Talkative teacher、衝撃的記憶力。記憶力がこんなスゴイ人に初めて会ったよ。