友達について教えてください

学校スタッフの運転でマルタの隣にあるゴゾ島へ。サイパンからテニアンが見えたときにはそのあまりの近さに驚いたが、ゴゾ島も然り。マルタの名前の由来はラテン語のメリタ(蜂蜜)で、ゴゾは、ラテン語では忘れたがイタリア語だとガウディオ(歓喜)とかそんな意味らしい。ゴゾ島で一番印象深かったのはズール・ウィンドウですかね。絶景。強風で立ってられなくて転んだけど。
語学学校の遠足なので車中では非常に語学学校的な話題をスタッフから提供され、何の前触れもなく唐突に「君の友達について話してみよう」と。そんなこと言われたって、何はなしていいかわかんないよ。面白い話を求められているのだろうけれど、この場合にふさわしい小話など思いつかん。
「私の友人は私と同じ30歳で、ちょっと前に”甲冑が着てみたい”というので一緒に甲冑屋に行きました」
「それで彼女はなんて言ったの?」
「”重い”って言いました」
「そう、彼女はとてもimaginativeなんだね。他には?」
「キャッチセールスが煩わしいときに外国人のフリをして”アイ・キャンノット・アンダスタン・ジャパニーズ”って言いました」
「そう、彼女はとてもwittyなんだね。他にはどんなことをして笑わせてくれるの?」
ここで私は「時東ぁみを正確に発音してくれます」しか思いつかなかったのだけど、時東ぁみがどういう人物なのか自分でもわからんのに説明することと、ぁみの発音の困難さを説明することに対して、自身の持てる能力に限界を感じて断念。そして学校スタッフもいまいちこの話題が盛り上がらなかったため他の話題へとシフト。この中途半端加減が語学学校的だよ。
ところで今日は同居の中国人女子*1の初登校だったのだが、初日のショックが薄れた今となっては、彼女はただちょっと幼いだけで悪い子ではないな、と思う。しかしいろんな性質において私自身は若かったときですらそういう時代は一度もなかったということが多く、たとえばやたらと写真に撮られたがること。若い女子にまま見られる性質だが、彼女もこちらの都合かまわず所々で「写真を撮ってくれ」と頼んできてちゃんとモデルさながらのポーズをとるのだ。大学時代の後輩思い出しちゃった。サークル合宿で東北かなんか言った際に、3歳上の先輩がくだらないものばっかり写真にとってたら「そんなものをとるなら私を撮って」といったのだ。私の記憶が間違い出なければ、彼女がその先輩に話しかけたのはそれが初めてだったはず。すげぇ。
ところでVanillaの電子辞書は少々問題があって、解説なしに英単語と中国語が一対一対応くらいでしか載っていない。今日は彼女、早速ホームシックにかかったのだけど、彼氏のなんとかが恋しい、とか言ってきて、そのとき彼女が見せてきた電子辞書の画面にはこんな文字が。

声音…sound, voice

これじゃこの場合どの単語が適切か選べないじゃん。他に今日印象深かったのは「モーニング・ディナー((breakfastの意。))」。それから彼女に学校スタッフが色の名前を教えていたときに唐突に「アメリカ・イングリッシュ、イングランド。イングリッシュ、ディファレント!アイ・ドント・ノウ!!」と叫び、グリーンを指差して「アメリカイングリッシュ、ディス・イズ・グルー!」と言っていたことか。アメリカ英語とイギリス英語の違いではなく、記憶違いのレベルだよ…。あとはチョコレートケーキを食べていたときに途中からケチャップつけ始めたことか。悪い子じゃないので、毎日いろんな意味で楽しめそうです。

*1:誰がつけたんだか知らないが、彼女のいわゆるイングリッシュネームはVanillaという。たいていこれを聞くとネイティブは聞き間違いだと思って何回も聞きなおすのであった。