ラジオのDJに向いている

ぐるっと房総半島を一周してきた。房総族と呼んでください。千葉から内房線に乗り館山へ。館山でさらに電車を乗り継いで安房鴨川。ここで一度下車してアジたたき定食を食べ、再び乗車。今度は外房線で、乗り継ぎなしに千葉まで一気に上がっていった。家を7時前に出て外房線で千葉に戻ってきたときには既に15時くらいだったのだが、な〜んにもしていないのにもう15時! 8時間も経っちゃってんの! な〜んもしてないのに! すごいね。ここまで無為に過ごす休日も珍しかろう。ひょっとしたら家で寝てるだけのほうがまだクリエイティブかもしれない。ほら、だって。私の見る夢は大概わけわかんなくて面白いし。8時間かけてやったのはアジたたき定食を食べただけ。ほんとすごい。
残念だったのは今回は同行者がいたことか。電車一人旅だと車内観察したり駅舎観察、ホームにある売店の撮影なんかもできるのだけれど、同行者がいるとついお喋りしちゃって、おかげで何にも目にしていない。いや、視界には入ってるのだろうけれど、注意力散漫なまま見てるから何も記憶に残っていない。記憶に残っていることといったら安房鴨川駅の目の前にあったコロちゃんコロッケでコロッケを買おうとした折に、明らかに我々が買い求める客たちの先頭にいたにもかかわらず出し抜けにおばちゃんが脇から「コロッケ6つ」とか注文し始めて、その人の隙をつくのの巧さにやや驚嘆していたら「アラ、こちらが先だったのね」といわれたことか。見りゃわかるでしょうが。横入りされたのはどうでもよいのだけれど、「こちらが先だったのね」という周りの見えていなさ加減に吃驚だよ。あとは私がアジたたき定食を食べた店の主人夫婦が夫婦そろって商売下手そうだったのがやや印象に残っている。
そうだ、まだあった。安房鴨川は千葉県なのにスイカ圏外だった。スイカ以前に自動改札じゃなくって、そういう改札はほんとにも10年ぶりくらいに見た気がする。外房線に乗ってしばらく進んだらスイカ利用可になっていたのだけれど、自動改札になっていたわけではなく単にスイカを読み取らせる機械が設置されていただけであった。あんな機械があるんだなぁ。
先ほど上に同行者とお喋りしてしまって観察ができなかったと書いたが、実際のところは98%くらい私が一人で喋っていた。同行者はもはや相槌すら打ってくれず、最終的には「ラジオのDJに向いてるんじゃない?」と言われた。一瞬私は何のことやら分からんが褒められてるのかもしれないと思い、いやぁ、とか何とか言いながら照れてしまったのだが、よく聞いたら「そんなに一人で延々と喋り続けられるのはすごい。だからDJに向いている。といってもゲストを迎えてゲストから面白い話を引き出すのには全く向いていないと思うけど」ということで、要するに私が喋りすぎるということに対する揶揄であった。
その後千葉から総武線に乗り、途中平井で下車してケーキ屋に行き、食べる場所がなかったので駅のホームのベンチでむさぼり、そのまま秋葉原のヨドバシへ。500ピースのパズル購入。徹夜でパズルをやるぞ、やってやるぞ、と決意をし、そのまま名古屋の味噌煮込みうどんの店、山本屋総本店の支店へ。やっぱ煮込みは旨いね! 軽くビールを飲んで酔っ払い、働き始めたばかりだというのに早くも無職に戻りたいと語り始め、しばらく働いていくばくかのお金をためたらまた無職に戻るよ!そしてラジオのDJを目指すよ!と語った。へんなの。酔っ払いは言うことがおかしいですね。18きっぷの旅、これにて終了。