ショックなこと

途中まで書いた日記をショートカット間違ってリロードしたため全部消えた事。ショック。ギエムの素晴らしい舞台を観た喜びを綴ったのに。マリファントの作品は始めて見たのだけれど、大変私好みであった。好みっちゅうか、ほんと凄かった。ギエムの合間合間に東京バレエ団も踊ったのだけれど、どんな踊りだったか全く思い出せなくなるほどのインパクト。特に『TWO』という作品は凄かったね。踊りだから観ないと分からんし、私自身あれをどう表現していいかわからんので書けないのだけれど、終わった直後に一瞬の静寂があり、その後、地響きのような、おっさんが腹の底から絞り出したような『うおおおおお』という声が響いた事は、これまでの私のバレエ鑑賞歴の中でも始めての事であったよ。マリファント自身も踊った『PUSH』もよかったけれど、なんといってもギエムのソロの『TWO』が圧巻であった。
上にも書いたように、ギエムを観た途端に東京バレエ団の演目がどうでもよくなってしまい、途中居眠りなどしてしまったのだけれど、私がある意味前後不覚になっている間に大変なアクシデントがあったようなので吃驚した。終演後、会場を出ると消防署の救急隊員がいて、近くにいた他の客が『凄かったよね、アキレス腱? 切れる時ってほんとにあんな音がするんだ』と語っていたのである。どうやら途中で誰か怪我をして、他のダンサーに支えながら退場したらしい。アキレス腱が切れるとすごい音がするとは聞いていたけれど、本当に音がしたらしい。居眠りしていた私は気づかなかったけど。公演中の怪我というと、テレプシコーラの千花ちゃんを思い出してしまう。どのダンサーかしらないし、特に思い入れもないけれど、無事復帰できる事を祈りたいと思う。
そうだ、もう一個ショッキングなことがあったのであった。私がミシュランだの結婚式だのにかまけている間にベジャールがなくなっていた。ショック。2年に一度の公演は、来年ももう確定しているようで、中でも私の好きな『バレエ・フォー・ライフ』があるようなので、これは観に行かなければ。ベジャールがなくなったのは本当に惜しい事であるけれど、彼が存命中に公演を観に行く事ができたのは幸せな事だったと思う。ご冥福をお祈りします。