おじいさん編集者

今の職場で一人、めちゃくちゃな赤字を入れてくる人がいる。字が汚くてなに書いてあるのか読めないし、原稿整理できてないし、用字用語間違ってるし、数週間しか働いていない私ですらすぐに間違いだとわかるレベルのミス(やっちゃいけない、と積極的に禁じられていることをする)を犯すのである。間違った指示を入れて原稿をめちゃくちゃにするくらいなら、編集なんかしないほうがマシだぁ、などと思いながら校正し、字の汚さと社内ルールの覚えの悪さ*1から、新人の若者が編集やってるのか? と予想して、座席表でその人の席を確認しこっそり目をやると、おじいさんであった。
もしこの人が若いころからこの会社でこの仕事やってるんだとしたらどうしよう。どうみても何の役もついていない下っ端編集者だし、彼よりだいぶ若いデスクによく怒られてるし。転職、だよね? でもどういう経緯で? 前職も編集なわけはないのだろう。なんのコネで? ていうか何でそもそも働いてるのだ、どうみてもおじいさんだろ。とっくの昔に60歳を過ぎているはずだ。年金生活者ではないのか? 年金なげうってでも働きたいというのであれば、代わりに私が年金生活しますが。ああリタイアしたい。サンデー毎日希望…、などなど謎(?)は深まるばかりである。あ、実は老け顔なだけで、実年齢は見た目より40歳くらい若いとか。それはある意味奇跡に近い…。
そんなおじいさん編集者から図表の校正を依頼された。本来図表は担当編集者が校正することになっているので、忙しくて手が回らないのだろうか、と思ったら「字が小さくて読めない」とのこと。老眼…、やっぱおじいさんじゃん。少なくとも若者説は否定されました。

*1:より正確に書くと、ルールを覚え間違っているのではなく、間違ってたり、でもたまには正しかったりと不安定。そこが謎。覚え間違いなら正せばいいのだが、たまに正しいからよくわからん。