1日目

とっくにエジプトから帰国しているのであるが、昨年6月の東南アジア旅行以来の無気力というか燃え尽き症候群というか、なんもやる気が起きず全然日記をつけていない今日この頃である。現在9月30日未明。思い返すと辛かった。何が辛いって、案の定PPになったことか。人生において辛かったPPの経験No.1は問答無用でタシケントにて食したケーキによるPP、いわゆる『肛門が蛇口になっちゃったヨ事件』である。いわゆるもなにも、今勝手に名付けただけだけど。やー、どんどん露骨になっておるな、PP周辺の記述が。尾籠なブログはお嫌いですか? 嫌われても構わん、真実あれは辛かったのだ。辛いっていうか、ねぇ。液体を排出するのは尿道からだとばかり思ってましたけれど、肛門からも出るんですねぇ!って驚きだよ。知ってましたか? そのレベルのPP。だから水分とるとすぐ雪隠に行きたくなっちゃうの! お口と肛門って、一本道なのネ☆
タシケントでのPPの話はもういい。今回、大韓航空利用で機内食としてビビンパが出されて驚喜。『レンジでチン』ではなくこんなまともな機内食は初めてだよ。大韓航空は素晴らしいなぁ、今後も積極的に利用したいものである、などと思っていたが、ソウルからカイロに行くのになんでか知らんがタシケントに2時間近く停まるのである。行きも帰りも。実際のところエジプト滞在中に訪れたPPのピンチは1度きりであったのだが、帰国の際、タシケントに近づくにつれて腹具合が悪くなり、件の空港では微妙に液状化。再度飛行機に乗った頃には乗客たちが乗り込んでいるのを横目に「栓が開いちゃう!」と叫びつつ機内の雪隠へと猛進。なんだ、ウズベキスタンの呪いか。彼の地に近づくと、お腹がゆるくなるようになっているみたいなのです。エジプト滞在中に風邪引いて発熱するし、お腹はPP、時差ボケは無職だからどうでもいいとしても、とりあえず二重苦である。帰国してからだいたい1週間経った現在、風邪はとっくに治ったし腹痛もないので完治かと思いきや、普通にもよおして雪隠に行くと下してんだよ、意味分かんねぇ。なんでまだ下痢なの? 特に腹部で風雲急を告げるといった事態にはならないのに。今年あんまりPPになったから、もう便の正常な状態がPPになっちゃったとか? 我が身体よ、それは誤解である。
エジプト滞在1日目のことを書こうと思ったのに下痢の話ばかりになってしまった。もう書くの面倒くさくなっちゃった! 滞在1日目はギザのピラミッドに行ってラクダに乗って、ハン・ハリーリっちゅうスークに行って終了である。ラクダがあんな恐ろしい乗り物だとは思いもよらなかった。座っている状態のラクダの背に乗るので一苦労。座高が高すぎるんだよ、ラクダの奴ら。だから立ち上がられた日にゃあ、高所恐怖症の人間は悲鳴上げっぱなしでは? 私が恐ろしいと思ったのは、連中が下り坂を進んでいるとき。坂を下るっちゅうことは、それにともなって背中も斜めになるっちゅうことだわな。脳内に浮かぶ、背中を滑り落ちて首の骨を骨折する己のイメージ…。私は自分が「きゃー!!」などと悲鳴を上げられる種類の人間だとは、ついぞ知らなかった。知らなかったが、自動的に口から「きゃー!!」が飛び出た。『きゃー!!』ですって、ハズカシイ。せめて『うをっ!』とか『ギャー!』ならよかったのに。これではまるで女子供みたいではないか。ラクダに乗るってことは、いつかはラクダから降りなきゃいけないわけだが、降りるためには彼奴が座らなければならない。座るって言ってもさー、背中が地面と平行を保ったまま座れるわけじゃないんだよ。まず前足から折り曲げるんだよ。その時の背中の急勾配といったら、下り坂の比ではなかったね。死を覚悟しました。
ピラミッドは、でかかったです。私が入ったのはカフラー王のそれで、まず入り口を通ると階段、というか斜面に毛の生えたものを延々下り、下りきると今度は上り。上りきると玄室。知識の乏しい身には玄室に入ったところで「ふーん…」みたいな感じである。玄室ん中にはここを発見だかなんだかしたベルゾーニという元サーカス芸人かなにかの名前がでかでかと書かれていて、余計に有り難みがない感じ。こんなところに浮かれて自分の名前を書くのではない。そして隅っこの方では白人男女が向かい合って、何やらピラミッドパワー的なものを体感中。ここで瞑想をする白人も少なくないらしい。バカだな、白人って。
ちなみにこの日、エジプトはラマダンの真っ最中である。乾燥しているので汗をかいている実感はないのだが、確実に汗をかいているはずなので水分補給が欠かせないわけだが、水分すらとれないガイド氏の前で水を飲むのはとても心苦しかった。大学時代の後輩が子供の頃にクウェートに住んでいて、外国人のための学校に通っていたものの教師は現地人であったため、ラマダンの時期は教師たちが唾液すらのみこめないため非常に機嫌が悪くなって恐かった、という話を聞いたことがあったが、私のガイド氏は機嫌が悪くなるどころか、積極的に「のど乾いてませんか?」と気配りしてくれたのであった。いい人だ、私より老け顔だけど圧倒的に若かったガイド氏よ。