10月10日の日記

実家の近所で幼稚園、小・中学校の同級生と再会し、結婚することになって今日パーティを自宅で開くから参加しないか、と誘われた。中学卒業以来会うことも連絡をとることもしていない相手だったのでパーティ参加したところで居心地が悪そうだし、ほかにどんな人が来るのかも分からんので気乗りがしないが、祝い事にケチをつけるのもなんなので適当に濁しつつ、パーティの終わりかけくらいの時間に相手宅を訪問した。
そうしたらパーティは一番最後の出し物にさしかかったところで、それは身長175センチくらいある人間と同じような身体のバランス、むしろ平均的日本人よりも手足が長くてスタイルの良いチンパンジーを、リュージュのような乗り物でむき出しのまま月に打ち上げる、というもの。大気圏脱出後に備えてスキーウエアのような宇宙対応の服を着せてあり、酸素ボンベもきちんとつなげてある。ただ、なぜか左腕の一部分(二の腕から手首辺りまで)がむき出しで、それは真空状態の宇宙において肌が耐えられるか試すためだという。
新婦である私の知人はそのチンパンジーに「月に着陸したらそこにマリー・エレーヌ・ドゥ・タイヤックのアクアマリンの指輪が落ちてるはずだから拾ってきてね」とお願い。月に無事着陸すると、はたしてそこには石の外れた指輪の土台と、外れた石そのものが落ちていた。ほかにも辺りを見回すとたくさんの宝飾品の残骸が落ちており、地球から人間たちが不要になった宝飾品を月に向けて投げ捨てていたのであった。月はいつのまにか不要になった宝飾品の墓場に!?
言いつけられたアクアマリンの指輪の他に、いくつかの宝飾品を集めて茶色い巾着に入れるチンパンジー。これで役目は果たしたな、というところで目が覚めた。まだ産気づきません。いつになったら生まれるのやら。