蕎麦屋酒

蕎麦屋で飲む酒が好きだ。こういう文化を楽しむ習慣がある辺り、私は精神的には立派なオヤジであるといえよう。しかし居心地良いものは良いのだ。学生時代に当時付き合ってた人と鴨南蛮を食べに行ったら、相席になったオジサンとその連れが唐突に我々の会話に口を出してきて、面倒なのにからまれたぞ、早く店を出ねば、と思っている間にいつのまにかお猪口を持たされ日本酒を飲まされていた。面倒くさいと思いつつもいつしかこちらもすっかり酔っ払って上機嫌。仕上げにざるそばを頂いたが、我々が気づかないうちにそのオジサンは我々が飲み食いしたもの全部、最初に食べてた鴨南蛮も含めて支払いを済ませて去っていった。粋な江戸っ子だ。。。そんな楽しい経験があったために益々蕎麦屋酒が好きになってしまった。今日行ってきたのは新宿の蕎麦屋。私が現在付き合いがある人間の内、一番古い付き合いの人物に連れて行ってもらった。それで新たな境地を開いた。蕎麦湯割の蕎麦焼酎って美味しいのね!あんなの初めて飲んだ。風邪引いてなければもっとぐいぐい行きたいとこだったが断念。体調不良でたいして飲み食いできなかったために安く上がったのだが、ありがたいことに全部おごっていただいた。これまで対等に付き合ってきたので吃驚したが、おごりの理由は「月曜日までの生活費が6000円しかない人に払わせるわけには行かない」だと。あんまりありがたがってる場合じゃないな、彼だって大して稼いでないし、お互いまっとうな会社員じゃないのに。もうちょっと節約する術を学ばないといけない。万年筆なんか買ってる場合じゃないなぁ。でも買うけど、また。自転車操業的生活。