吸血鬼体質?

朝あんなに眠いのに夜になると寝られないのはなんでだろう。子どもの頃に吸血鬼が怖くて怖くて堪らなかった頃があって、こんなに吸血鬼が怖くて私はどうやって生きていこうかと悩んだときに、そうだ、自分が吸血鬼になってしまえば最早それは恐怖の対象にはなり得ない!早く吸血鬼に襲われないかな〜、痩せ我慢をして夜、部屋の窓を開けて吸血鬼の来訪を待ったことがあったが、その所為で夜行性になってしまったのだろうか。当時、齢七つであったか、八つであったか。その頃から判断の基準が間違っておった。
しかし当時はそんな事も自覚しておらなかった。結局自分の内にある恐怖を誤魔化しきれずに我慢の限界を迎え、慌てて窓を閉めてベッドにもぐりこみ丸く縮こまっていたのだが、恐怖に打ち震えながらも自分のこの論理的には完璧なプランの一体どこに不備があったのだろうかと考えていたのである。
要するに人間というのは「待っている間」が怖いのであるな。確かに吸血鬼になっちゃえば吸血鬼なんか怖くない。死んじゃえば死なんか怖いわけがないのである。この「待っている間」が怖いのだ。更にいうと「その状態に陥ったときに自分がどのように感じるのか分からない」のが怖い。なんだ、単に未知の物に対する恐怖じゃん。取り立てて書くまでもなく自明じゃん。ばかみたい。