一日中憂鬱

日記を書き始めてから面白いことだけを書こうと心に決めていた。人が読んで傷ついたりするようなことは書きたくないし、愚痴書くのもせっかく読んでくれる人に対して申し訳ない。本当に面白いかどうかわかんないけれど最低限私自身がちょっとでも面白いと感じられることだけを書こうと決めていたのだ。でも今日はちょっと無理だな。今日はもう一日中憂鬱。どこかに吐き出さないと明日も憂鬱になっちゃうからここに書きます。だから面白くないのでここで読むのをやめることをお勧めします。
予備校で教えていた頃に知り合った女の子。一度文系の大学を出ているのだけれどどうしてもお医者さんになりたいと思って予備校に通っていた。だから私とも年が近かった。3つくらいかな。大学4年の頃から勉強を始めていたからもう丸3年勉強している計算になる。地方出身で東京で一人で暮らして予備校通いをしていたので、どうしてもご両親は心配されていて今回落ちたら実家に戻るようにと言われている、そう言っていた。だから後がない、今回絶対に受からなきゃいけない、そうも言っていた。
私はね、私に出来ることならなんでもしてあげたかったんだよ。人とは違う生き方するのがどれだけ大変か私も知ってたから。夢も持たずに就職していやいや働く人よりも素敵だと思ったから、応援したかった。私にとっては国立医学部だろうがなんだろうが、所詮大学入試程度の数学なんて容易いし、教えるのだってさして難しくない。自分にとって然程大変な作業じゃなくても、それをすることで相手の役に立つのならとても嬉しいと思って、請われるがままにタダで勉強を教えてたんだよ。あの頃は3つ仕事を掛け持ちしてたから丸一日休みの日なんて滅多になかったし、体力的にもきつかったけれど、なんとか時間作って勉強を教えてた。幸せになってほしいなぁと思ってたから。
だけど私だけ一方的になってたみたい。私がいないところで彼女、私のことをこう評してた。「あの人は劣等感が強い」って。確かにそれは否定できないの。私は今の自分に全然満足なんか出来ないし、自信がないわけじゃないけれど現状に満足したり妥協したりして成長しなくなるのが怖い。よく言えば向上心があると言えると思うけれど、余裕のない生き方してるとも思う。だから見る人が違えばそれは「劣等感」になってしまうのかもしれない。
全部虚しくなっちゃった。センターに失敗した彼女が泣きそうな勢いでどうしても会って欲しいというから「一大事!」と大慌てで仕事と仕事の合間の1時間、お昼食べる時間を削って彼女の住む街まで出向いたこともあったけど、そういうのが全部虚しくなっちゃった。彼女がそういう事を言っていたからといって、タダで教えて損した、なんて思わないし、彼女がどういう人だろうが私はやりたくてやったことだからその点については何も問題はないのだけれど、ただ虚しいね。突き詰めてしまうと私が人を見る目がなかったというだけの話なんだけれど。というのもさ、結局彼女は大学に全部落ちちゃったんだけど、同じ予備校の何人かが医学部に受かったと言う話を聞いたら「なんであんな人が」みたいな事を言ってたらしいの。他の人の合格話を彼女にしてしまった子も吃驚して「いやあの人はもともと薬剤師だし…」とかなんとか、合格しても不自然じゃないんだよと必死にフォローしたといってた。なんかその話もショックだったな。
どんどんつまらない話になってくからこれくらいでやめるけれど、今日はほんと、一日中憂鬱でした。