稲垣足穂偏愛

稲垣足穂が好きだ。オーソドックス過ぎて些か気恥ずかしいが「一千一秒物語」は殊に好きだ。この中に「土星が三つできた話」とか何とかいうのがあって、高校時代はこれに心酔し、写経の如くノートに書き写して持ち歩いていた。
要するに、話に輪をかけて語る人間の事を「土星」と呼んでいるわけだが、そういう事なら今日の私は「土星バカ」だ。いつも、若干風変わりな人間であることは認めざるを得ないのだが、今日はいつもより余計におかしかった。多分寝過ごして2時間遅刻したからだろう。「掃除当番の時は遅刻しないように」と注意された。言外に、当番じゃない時の遅刻は容認されている様が感じとられて面白かった。
とにかく足穂、面白いです。読まれてない方は是非、一読をお勧めします。