人間らしさを取り戻す

ネット不毛地帯*1から足早に辞し、昼前には自分ちに戻った。何でかって言うと今日はお散歩する予定であったからだ。良い天気だし出かけるか、と家を出たらまぶしいくらいの日差しの中、雨が降っていた。お天気雨か。面白いね。以前、京都を旅行していた折に、お店を出たら50mくらい先が大雪になっていたのを目にしたのを思い出した。丁度雪雲のバウンダリーのところにいたわけだね。面白いね。
割とすぐに止んだので首尾よく外出。散歩のために地下鉄に乗って、今日は小石川植物園へ。私が通っていた大学はこの小石川植物園からそう遠くなかったせいか、ここに生息していたに違いない動物たちが居を我が大学に移したりしていた。だって学内で長さ1m以上、太さ直径3cm程度のヘビを見たりしたし、イタチも出没したりしていたんだよ。あの連中の本拠地であろう小石川植物園は、一体どのようなことになっているのであろう。学生時代から興味がないわけではなかったが、今日まで行く機会を得なかった。
入園してみると、さすが東大付属といった風情。つまり民間の植物園ならば、その時機に花の盛りを向かえる植物をこぎれいに配置したりするのだろうけれど、なんだかよく分からない植物が野放図に生えていたのだ。学術的には価値のある植物群なのだろうが、見た目や雰囲気というものを一切意に介さず好き勝手に植えちゃってる感じ。いやいや、それも素人目には分からなくても専門家には意義深い植え方なのかもしれない。入る早々かなり印象深かった。入る以前にも、チケット売り場が園内になく、正門前のタバコ屋で購入する制度に驚いたが。
シダ植物の葉の裏にビッシリとくっついた胞子嚢に若干嫌悪感を覚えたり、「ニュートンのリンゴ」に興奮したり。「メンデル」のなんかの木もあったな。なんだったか忘れたけど。野良猫とは思えない毛の長さの猫に挨拶したりもした。妙に若くて浮かれた人間がいないのも居心地が良いし、全く混雑していない点も評価できた。転職してから初めて、久方ぶりに人間らしい休日を過ごすことができたと思う。小石川植物園、私はかなり好きだ。

*1:実家。無線LAN環境だというのにPCがない。