ロシア郷愁

あの〜、誰かバーベキュー、セッティングしてくれませんかね。ヤシガニは我慢するから。お願いします。
連日昼食に1000円以上かけていたら非常に財布が心許ない。ただでさえ低所得者だというのに。じゃあ弁当でも持っていくか、でも大したモンを作る時間なんかないぞ、とおむすび作成。力加減が分からず握りすぎて非常にデンスな出来上がり。食べにくいことこの上ない。老人だったら喉に詰まらせて死ぬぞ。しかも会社持ってくるの忘れた。意味無い。
2月にモスクワで買ってきた板チョコを未だ食べていないことをやにわに思い出し、パッケージを見てみるとこんな事が書いてあった。
「MACCA HETTO」
MACCA。マッサ。何を表しているのか見当もつかん。しかしHETTOの方は明らかにNETTOであろう。英語にするとNETか。ということはMACCAはさしずめWEIGHTか。じゃあ一体何グラムはいってるんだ?と目線を右に移すと、
100Γ
100ガンマ。チョコレート100ガンマ。チョコの単位がガンマ。ガンマというとどうしてもガンマ線だとか放射線だとか被曝だとか、そんなマイナスイメージが引き起こされてしまう上に私の修論のテーマはガンマ線バーストだったので当時の苦悩までもが同時に蘇ってしまい軽く鬱になりかけるのだが、そんなガンマがチョコの単位。そこで私の無学を笑っているアナタ!私を侮ってはいけません。Gがキリル文字ではΓになることくらい無論承知である。承知の上ではあるが、知識と引き起こされるイメージとの間にギャップが生じるのは致し方のない話である。
なんでこんなチョコを買ったかというと、アエロフロートで隣に座っていたロシア人のジェーニャさんが「オイシイ」と言っていたからなのだが、ジェーニャさんと言ったらブーツのニオイである。ロングブーツの中で発酵しかけたそのニオイは表現不可能なほどに強烈で、このニオイとともに十数時間を過ごすことになるのかと思うと世に絶望し自殺したくなる程であり、かつそのスメル的根元*1である彼女を忌々しくも思ったが、話してみたら素敵な人であった。今頃どうしているかなぁ。モスクワから日本に戻ったら名古屋か岐阜あたりで一旗揚げると言っていたので、そのうち連絡をしてみようと思う。

*1:院生時代の先輩は匂いを発している人を見るといつも「スメってるスメってる」といい、当の本人のことは「スメル的根元」と言っていた。彼女のこの言語センスに私は敬意を表するものである。