ビブリオマニアとよばれたい

ダイヤモンドビッグ社の「子供と行くグアム」という本を買ってきた。それがたとえ自分の欲している本ではなく仕事のために経費で買うとしても、仮に内容を気に入った場合でも自分の所有物にはならないとしても、その本と私との間には仕事という繋がりしかない儚い関係だったとしても、「本を買う」というアクションが私に喜びを与える。私は本を読むのも、本を所有するのも、本を購入するのも、それぞれ独立して好きだ。要するにただの変態です。本フェチです。でも本に対して欲情はしませんので、そこのところ誤解のないように。
こういう本を電車の中で見ていたら子持ち女のように思われるのだろうか。年齢的にいったら子供がいて自然なので、きっとそう見られるのであろう。以前、命名に興味があって電車の中で赤ちゃんの名付け辞典を読んでいた時期があったのだが、あのころはその行為に気恥ずかしさを覚えたものだ。妊娠中だと思われるのだろうか。しかし私の左手の薬指には指輪がはまっていない。未婚の母、不義の子だと思われるのだろうか。誤解を与えないように手持ちの指輪を左手にはめておこうか。しかし世を偽るのは心苦しい。悪いことをしているような後ろめたさすら感じる。ということで指輪ははめず、中味や表紙を見られないようにとコソコソ・
ビクビクしながら読んでいたので今にして思えば挙動不審で妊婦に思われる以前にアタマのおかしな人だと思われたかも知れない。戦略ミスだ。
過去の失敗談などこの際どうだってよいのだ。今日の課題はいかにして人に「あの人はビブリオマニアだからなぁ」と陰口をたたかれるかということだ。そして私は物陰でその陰口を聞いて一人悦に入るのだ。ますます変態ですか?いいじゃん別に。ウルサイなぁ。「書痴」と呼ばれるには貫禄が欠けていることは自覚しているんだよ。語感がねぇ、なんか立派な感じジャン?だから私は「ビブリオマニア」でいいんだよ。というか「ビブリオマニア」がいいです。陰口叩いてください。お願いします。