テレビ見てたら

伝説のホストとかいう人が出ていた。なんでも往時には年収1億円をほこったとか。女をときめかせるためにどんな事をしてきたか再現ドラマを流しており、ハイヒールを履いた女と連れだって歩いていたその元ホスト(再現なので別人が演じていた)が女にタクシーに乗ることを提案。女はそれを断るのだが、そこですかさず元ホストはこう言うのだ。
「おまえの足が疲れるとオレがいやなんだよ。頼む、オレのために乗ってくれ!」
ここで私が気になるのは、このせりふの出来がどうとか、本当にこのせりふで女が喜ぶのかとか、そんな事ではなくて、再現ドラマがあるという事はそれを撮影するために元ホストが敢えて、かつてこんなせりふを吐いた事があるという事実を選んでスタッフに自ら進んで話しているわけで、そんなときどんな顔して話して聞かせたのか、という事だ。
ところで相変わらず胃の調子の悪い私は、食べたい欲求は強いものの胃がそれを許さない。無理に食べると延々吐気にさいなまれる。食べて吐くなんてまるっきりローマ人じゃあないか、などと思ったりもするが、ローマ人のように吐くためのリキュールを必要としないあたり経済的でよい。ただ、私は食物を味わうだけでなく消化吸収してこそ意味があると思っているので、ローマ好きの私としてもその点だけは彼等とあいいれない。グルメよりはグルマンと呼ばれたいものである。