小春日和 インディアン・サマー

金井美恵子著 \672 河出文庫 ISBN:4309405711
いつも私はお昼休みは読書タイムにすると決めているのだが、昨日に限って読みかけの本を持たずに会社を出てしまい、仕方ないので買ったのがこれ。私にとっての初金井美恵子は先日読んだ「愛の生活」だったので、この日買ったこれはえらく世界が違う。驚きつつも面白かったけどね。
大昔、高校時代だったか学部時代だったか忘れたが、一時期小川洋子ばかり読みまくっていたことがあり、何かのあとがきで彼女が大学時代に「愛の生活」を読んで非常に良かったというようなことを書いており、では読むかと思いつつ読まずに10年くらい経っていたわけだが、今日思ったのは、高校時代に金井美恵子を読んでいたら多分大喜びしていたに違いないということ。あの思い出すだけで辛くなるほどの自意識過剰バカ時代、金井美恵子を読んだらますますその世界に対する客観性のなさに磨きをかけていたことだろう。
それはそれで楽しいのだけれど、恥ずかしい経験でも、何事も極めた方がよいからね。でもこの年になったからこそ見えるものもあるのだろうなぁ、とも思いました。それと同時に、あぁ、私は本当に老いたのだな、としみじみと実感したのでした(嘘)。
兎も角、これの続編があるというので仕事中に「眠気覚ましに散歩に行く」と宣言して外に出て、本屋へと向かったのだが、飯田橋の本屋にあるとは思えず、勢い余って神保町まで歩いた私は本当に社会人失格です。しかもせっかく三省堂に行ってきたのに買ってきたのは金井美恵子じゃなくて塩野七生ローマ人の物語21,22,23」だし。ついでに岩波新書も2冊。だって続編売ってなかったんだも〜ん、しょうがないじゃんなんか文句あっか。