「痘痕もえくぼ」に物申す

ふと思ったんですけどね。「恋愛」という狭い意味ではなくて、もっと広義に、誰かに好意を抱いているとして、その好意を抱くきっかけとなった対象のものが、例えばその相手の才能にあった場合に、才能を愛するあまりにその相手の容姿までも過剰に褒めはじめるのはいかがなものかと思いますよ。といいますのも、とある書店の店員さんが出版社の営業さんを通じて、女性作家のM.S.さんと酒を飲んだらしいんですけどね、もともとその作家さんの大ファンであった彼(=書店員)は飲んだ翌日に他の書店員に「いや〜、写真で拝見するよりもずっとお美しい方で…」と語ったそうなのだ。
作家に対する最初のコメントがソレかよ!?
もっと他にいろいろあるのではないか、と私は思ってしまうのです。エッセイが面白いと思っていたけれど、実際に会話してみるともっと面白いとかさ。それに、私は彼女が不細工であるなどという事を言う気はないし、こちらも写真見ただけだからなんとも言えないのだけれど、猛烈な美人というわけでもないだろ、芸能人じゃないのだから。こんな笑えるエッセイを書く女はどんな女かと思って会ってみたら、クラウディア・カルディナーレみたいな女が現れた、という状況なら兎も角ね、作家なんてもともと容姿を売りにしてるわけじゃないんだから。
それともいの一番に「容姿」に言及してしまうのは、彼が「男」だからだろうか。昔、もう4年以上前のことだけれどテニスの伊達公子を偶然目撃したことがあるという男子にあったことがあるのだが、彼もやはり開口一番「かわいかった〜」と言っていた。テニスプレイヤーにかわいらしさを求めていない私は、彼のその尺度に驚いたものだが。
いかん、このままだと口の悪い本性が現れそうだ。この変でやめておくのが賢明といえよう。私が変なことを書いたとしたら、それは今罹患しているタチの悪い風邪のせいだということにしてください。ちなみに作家のM.S.さん、私は結構好きです。「妄想炸裂」とか言ってるけれどこの人本当はこういうことを考えちゃうのが素なんだろうなぁ、という所に好感が持てるのでね。