彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄

金井美恵子著 \723 朝日文庫 ISBN:4022642963
「小春日和」の続編。いやいやホントにとても面白かったです。「小春日和」よりも断然、私はこちらの方が好きです。別に主人公が前作では「大学入りたての女子大生」だったのが今回は「30歳定職なし無駄に高学歴」になっていたからではないよ。無論親近感はあるけどさ。
作中に国語入試問題が取り上げられている部分があるのだが、問題にされている作品がやはり金井美恵子の「プラトン的恋愛」なんだけれど、改めて入試の国語を見てみると、本当に馬鹿げてるね。小説なんか普通に読んで楽しんでりゃいいじゃないか、ばかばかしい、と思いつつも、受験生の頃は国語が一番得意であった私自身のことを思い起こすと、私はもっとバカだなぁ、などとも思ったりするのであった。こんなものが、得意で、何になるというのだアホくさい。
そんな話はどうでもよいのだが、金井美恵子、お勧めです。本当に面白い。こういう本を読めるという事は幸せなことだナァと思いました。来月ジュンク堂トークセッションがあるみたいだから行って来ようかしら。それでかなりみっともなくサインねだったりしてね。人見知りという私の性向を考えるとそんなことは無理そうに思えますが、豈図らんや、ここぞという場面では信じられないおばちゃんぷりを発揮したりするのです。あ〜恥ずかしい。