お母さんがヒドイ

本題とは関係がないのだが、現在こたつでうたた寝をしていた母について。寝てたと思ってたのに急に「イビキ誰?」と言ってきた。父親は今日からオランダに行っているので不在。私はこの通り日記を書いている。兄は岡山だ。
ネコだね、イビキは。
うたた寝をする人間を起こすほどのイビキをかくネコ、それがうちのたびさんです。そんなたびさんが恋しくて、今住んでいる家を年内に引き払い実家に出戻る(いや嫁に出たわけじゃないんだけどさ)事に決定。いやいや、いくらネコがかわいいからといって居住地を変えるほどバカじゃあありません。私ももう来年は30歳、そろそろ老後に備えて本格的に貯金をせねばならんと思って泣く泣く都落ちです。今住んでいる家の住環境をとても気に入っていたため、私にとっては苦しい決断ではあったのですが、孤独な老後を迎えることを想定すると致し方ないという事で。山手線内側の住人から西多摩の人間に戻ります。そういう訳で実家に戻る計画などを話しに老いた母の待つ家に戻ったら吃驚。岡山で働いている兄までもが転勤で1月1日付けで東京本社勤務になるため、実家の近所に家を借りて住むそうな。お兄ちゃん、本社はウチから遠いじゃないの、にも関わらず実家の近所に家を借りようとするあなたはそんなにも西多摩の人間なのですか?と思ったら、単に東京に知り合いのいない兄嫁が一人で生まれたばかりのわが子を育てる不安に気遣い、頼れる者(=うちの母親)の近くに居を定めることにしたというだけのことであった。
俄かに実の子が二人とも戻ってくる上に初孫までもご近所さんになるという事態に、さぞかし喜んでいることでしょう、お母さん。これで孫と遊べるわね。よかったわね。でも私はアナタのその喜びとはうらはらに、急に身内が一箇所に集中し始めてなんだかキモチワルイです、などと心中ひとりごちていたのだが、そんな私の胸のうちを知ってか知らずか分からぬが、母親がこんな本を買って帰ってきた。
『出ていけ!子どもたち』
ヒドイじゃないの、お母さん。みんな戻ってくるという、こんな局面であえて選んだ本がそれかい。中身がどんな本かは知らないけれど、何も考えずに選んだ本がよりにもよってそれ。おかしみと切なさを同時に味わった今日この頃。