象は世界最大の昆虫である
- 作者: 池内紀
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2005/06/07
- メディア: 単行本
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ところで一昨日の日記に書いた「タマや」だけれど、作中に「ウエマシャ?」というせりふが出てきて、私は勝手に無意識に「上政」と言おうとしたのが吉里吉里語になっちゃったのかと思っていたのだけれど、吉里吉里語とか言う以前に「上政」って何なんだよなぁ。分からんよなぁ。そしてちょっと考えれば「ウエマシャ?」が“Où est ma chat?”であることくらい分かるよなぁ。でもこれ、“chat”なら“mon chat”じゃないといけないんじゃないですかね。
今日書きたいのはこんなことではなかった。はい、ガレッティ先生です。面白かったです。詳細は後ほど。誰も期待していないでしょうが家に帰ったら書きます。
労働を終えて帰宅してみたらば、ガレッティ先生に対する情熱は大分薄れて欠く気力もなえてきたので簡単に。1700年代にドイツに実在した高校教師のガレッティ先生が授業中に発した失言を集めたものがこの本なのであるが、すごく面白い。失言の一つ一つを見ただけでも十分面白いのだけれど、1冊通して読んでみるとガレッティ先生が授業を行ってる様子が目に浮ぶよう、というか、きっとこの先生、確かにいい間違いも多いけれどユーモアのセンスも勿論あり、生徒たちに愛されていたのだろうなぁと思えて、その情景を思い浮かべるとこちらまで幸せな気分になってしまう。たとえば、
この修道士についての話を切り上げるのが早すぎました。実は今日ようやく、この世から姿を消すのです。
とか、
ペルシャについてはこれくらいにしておきましょう。ということは、まだまだ終わらないという事です。
などという発言。大分楽しそうな授業風景が目に浮ぶ。とはいえ、
アルフォンソは生まれたとき、ようやく二歳になったばかりであった。
とか、
などと言われると、この人大丈夫かな、と思わないでもない。私がことのほか面白いと思った失言はこの本の「授業風景」という章に多く、一番のお気に入りをここに載せようかとも思ったが、それ一つを載せても多分あんまり面白くなく、それまでの失言の積み重ねがあってこそ面白いと思うのでやめておく。気になる方は是非目を通されてはいかがでしょうか。かなりお勧めの一冊です。