どこでも生きていける

最近知り合った人の前職が大変興味深かったのだが、その内容はというと、オフィス街の昼時に見られる、車で弁当を販売するアレである。私も去年働いていた場所の近くで昼時になるとその手の車が集まってきて、会社員たちで賑わっているのを目撃したことはあるのだが、実際に利用したことはない。だって、普通に忙しくないときで会社から帰るのが夜12時近かったから、普通の人並みの時間にお昼食べると体がもたないからねぇ。大体3時過ぎた頃にお昼をとっていたからそんな弁当売りの車は皆去った後だったのだよ。彼女もどこかに車を出してお弁当を売っていたそうなのだけれど、弁当と言っても普通の弁当ではなくアジア系の料理を出していたそうだ。作っていたのは東南アジア系の職人で、元々アジア好きの彼女は彼らから料理を習うことができてとてもよかったと言っていた。
私はこういう仕事の仕方に凄く憧れるのだよ。なんか、どこでも生きてゆける強さのようなものを感じる。今日は大手町で弁当を売るけど明日はちょっと違うところへ、とか。実際はそんな気軽に場所を変えたりできないのだろうけれど、その気になれば好きな場所に移って商売することも「可能である」という状態が羨ましい。会社員なんかは実際そういう可能性なんか皆無なわけだし、実行するかどうかは別としても自由に仕事が出来る「可能性」が魅力的なのだよ。代官山とか表参道なんかでよく見かけるモトヤエクスプレスもいいね。ああいうの憧れる。店舗を持たないという気ままさがいい。
とは書いたものの私は別に飲食業をしたいわけではなく、単にどこでも生きていける人になりたいだけなんだけど、どうにかそういう方法ないですかね。随分前にある人が会社勤めが出来ない理由として、同じところに毎日通い続けることが出来ない、と言っていたのを聞いたことがあり、その時は私はそれを結構な理由であると思ったのだが、私自身もそういう性質の持ち主であることに最近気付いたよ。チームワークとか苦手だし。一人で勝手に黙々と働いていたい。働くこと自体は嫌いじゃないし、寧ろ、あんまり良いことではないけれど、公私を混同して働いてしまう傾向があるからね。勿論この場合は私を公に持ち込むのではなくその逆だけれど。
などという事を書いていると、もし万が一私が犯罪者などになった暁にはマスコミなどにこの日記を取り沙汰されて「チームワークとか苦手だし。」とかそういう部分だけ抜書きされて「心の闇」とか何とか言われるのであろうか。まあ、あまり犯罪者になる可能性は低いと思うし、仮になったとしてもマスコミに取り沙汰される犯罪かどうかもわからないし、そもそも「キレる若者」とか「心の闇」とか言うには年をくい過ぎているので関係ないのだけれど。あぁ、世界中のどこでも生きてゆける力を身につけるにはどうしたらよいのであろうか。なんか良い方法があったら誰か教えてください。