dowry death, dowry murder

今の職場にひき笑いの凄い人がいるので仕事中とてもドキドキします。その人は笑い声自体はとてもささやかで、笑っていることに気付けない程度の音量であり持続時間(笑い声を1.5とするとひき笑い部分は8.5)なので、唐突に「オォウオゥ!*1とトドの鳴くような声だけが響き渡り、仰天して死ぬかと思いました。その人がそういう笑い方をすることはもう2月の初めから分かっているのに未だ馴染めません。
そんな話はどうでも良いのですが、今日も昼休みをだらだら過ごしつつ本を読んでいると、読み途中のPERSEPOLISに“dowry”という単語が。英辞郎で調べてみたら「持参金」とかいてあったのだけれど、下のほうに「dowry death」「dowry murder」が。
これって、あれですよね。うわぁおばちゃん臭い!「これってあれ」って、何も言えてないじゃん。何が「これ」でそれがどうなのか説明せねば何も分からんよ。もとい、インドでは花嫁の持参金が少なかったりすると嫁ぎ先でいびり殺されたり(たとえじゃなく本当に)、持参金を十分工面できない事を苦に自殺したりする女性が年間5000人くらいいるっていう、あの話ですよね。その事実だけは知っていたけれど、これに「ダウリー死」という名がついているとは知らなんだ。
しかし考えるだに恐ろしい。持参金が少なくって殺されるだなんて。あとあれですよね。また「あれ」って使っちゃったよ。夫に先立たれた妻は夫の遺体を火葬する炎の中に生きながら投げ込まれたりすることもあると聞いたことがありますよ。だからどうというわけではないし、文化的背景を知らずしてその表面だけ捉えて「インド→野蛮」などとは全く思わないけれど、どうしてそうなっちゃったのか、どうしていまもそういう習慣が続いているのか、そういうところに興味がある。そしてやはり、最終的には女性が殺されたり自殺したりする環境じゃなくなればよいなぁと思います。
インドとか、中東とか、多くの日本人が情報をあまり持たない国について、無知であるにも関わらず「得体の知れない恐ろしい国」と思う人がいるのではないかと思うのだけれど、そういう判断をする前に自分が情報を持っていないということ、歴史や文化的な背景を知らずにやすやすと判断できるたぐいのことではないということに自覚があるとよいなと思います。今読んでるPERSEPOLISの著者だって、イスラム革命直後のイランでデニム履いたりマイケル・ジャクソンのバッジを胸につけてそれを見咎められると「これはマルコムXです」などと答えているわけで、存外我々とそう差異はないと思うのですよ。差異はないはず!と思い込むのもまた問題なのですが。
ということで休憩時間が終わりましたので中途半端ですがこれにて終了。

*1:実際はこの「オォウオゥ」に濁点を付けたような音声