違う世界に生きている

所謂思春期の頃にはにきびなどがまったく出来なかった私ではあるが数年前から肌荒れがひどく、以来ケミカルフリー生活を送っている。日常はノーメイク、洗顔洗髪すべて石鹸1個、化粧水は100%温泉水。そんな生活を送っていても「確実にいいものあります」と言われると気になるもので。mixi「肌が弱い」コミュに立てられたトピで紹介されていたそのメーカー、製品がいいかどうかは全然分からんのだけれど能書き見ると明らかにニセ科学。そして商売の形態はマルチ。マルチ商法のとある企業のほぼ専属出版社にそうとは知らず(というか知らされず)に入社してしまってしばし堪えたものの我慢しきれずに逐電した経験のある私はマルチといっても即、法に触れるわけではないらしいという話を聞いた事があるが、製品に法外な値段をつけて売っていたりと、やはり私にはあまり納得の出来る商売の形態ではない。トピをもっと読んでいったらニセ科学のニセ具合を科学的に説明している物理学者のブログにリンクが貼ってあり、そこでのコメントの応酬を読んでいて色々考えてしまった。
そのブログでは件の化粧品会社の製品の批判は一切しておらず、単にそこの会長の言っていることが間違っている*1という事実だけを書いてあるに過ぎないのだけれど、そこの製品が素晴らしいと盲信している人にはそこんところが理解できないらしく、中には、何もしないで批判ばかりしている、とか、気になるんだったら一度試してみたらいいのに、などと書く人もいる。そういう話をしてるんじゃないんだけど…。話のかみ合わなさに思わず眩暈。具合悪くなってきてしまった。この人たちはお互い別世界に生きているから一生話がかみ合うことはないんだな。別にニセ科学じゃなくても何でもいいんだけど、何かを信じている人と、その信じている対象の物について論理的に話をしようとしても全然無理で、あ〜かみ合わないな、と思った時点で引かないと堂々巡りになるのでしょう。いやブログの主はちゃんと冷静なので何にも問題ないのだけれど、かつての私だったら論理が通用しない相手と出会うと「なんでこの人こんな簡単な論理も理解できないのかしら!意味わかんない!」と具合悪くなっていただろうなと思いまして。
そんなこんなで今日はニセ科学がらみの事をネットで見ていたのだけれど、新聞の科学記者がこんなことを書いているのを発見。論点がちょっとおかしいよ。科学記者なのに科学から遠いところにいる人なんじゃないかしら。残念だわ。

*1:量子力学で作られ、マイナスイオンが出て体の毒を出してくれる」とか言っているらしい。ブログの主も書いているけれど「量子力学でつくられ」がまず意味わかんない。