すごい会話(※若干毒吐きます)

同じ職場にいる若い男子に対して「本当に若い」「ひょっとしてまだ10代なんじゃないか」などの評が多々聞こえており、あんまり興味ないから「ふ〜ん」と聞き流していたのだけれどよく見ると確実に23〜24歳くらいにはなっていそう(まあ、それでも十分若いが)。あるかすら定かではない彼の知性とその言動が彼を若く見せたのであろう。この間聞いた会話は本当に凄かった。彼を指導する立場の男子(仮にA氏としておく)と彼(以降B氏)とは恐らくほぼ同年であり、我々が働いている会社というのは携帯電話を作っているのだけれど、その二人の間の会話だ。すごかったのは。以下、簡単に採録

B「携帯電話会社を変える人なんか絶対いないですよ!そんなの面倒だし意味ないですよ!」
A「いやでもこの秋から番号を変えずに携帯会社を変えられるようになるし、いるよ」
B「そんな事ないですよ!だって最初から色々調べた上で皆“この会社がいい”と思って携帯会社を選んでいるんだから変える必要なんかないですよ!」
A「でももし“こういう携帯が欲しい!”と思うような、自分の好みにぴったりはまる携帯が他の会社から出たら、今後は電番だって変えなくていいし、携帯変えようかなって思うんじゃない?」
B「それは…、もう携帯会社なんて1社でいいんですよ!1社で!沢山あるから面倒な事になるんですよ!」
A「ははは、キミは競争というものが分かっていないねぇ。それに仮に日本の携帯会社が1社しかなかったとしても海外にはまだあるんだよ?」
B「じゃあもう外国なんかなくなって地球全部で皆一つの国になればいいんですよ!」
A「そうは言っても皆同じって難しいんじゃない?海の右側と左側*1とでは取れる作物も違うだろうしなんでも平等にはできないし」
B「じゃあ海なんか埋め立てればいいんですよ!」
A「そんなことして環境破壊にでもなったらどうするの?地球が壊れちゃうかもよ?」
B「じゃあ宇宙行けばいいんですよ!」

もう死んでくれ。いやいやいかん、そんな事を言っちゃあ。しかし思わず「そこに直れ!」と正座させて説教したくなるぞ。いや面倒くさいな。五月蝿い黙れ仕事しろ。それくらいで十分か。彼(B)の言が万が一、本当に万が一ね、正しかったとしても彼の目の前に置かれる仕事そのものがなくなるわけはないのだぞ。こういうのを屁理屈と呼ぶのだな。実に屁のような理屈だ。屁だよ、屁。放屁してやれ(我ながら意味不明)。屁理屈という言葉はこのような言のために用意された言葉だったという事を齢三十にして初めて知りました。大体A氏もA氏だ。彼は非常にえらい子で内心相当「やれやれ」と思っていることだろうに、そんなことはおくびにも出さず根気強くこのような手合いの相手をしているのだ。会話の間も笑顔が絶えない。だけど相手なんかする必要ないのだよ。「その話とキミの仕事とは関係ないじゃん、早くやって」と言って少しは思い知らせてやった方がいい。
ちなみにこのB氏には仲良くしている同僚(Cとする)がいて、こいつもこの間「こんな機能いらないですよ!誰も使ってないですよ!何人かに聞いたけど使ってる人は辛うじてKさんがいたくらいだし、必要ないですよ!」と言って同じA氏を15分ほど拘束していた。道理で仲が良いはずで。こんな機能というのはwebページを保存しておき、通信しなくてもいつでもそのページが見られるようにするという機能だったんだけど。そして5〜6人に聞いてそのうちの一人が使っている機能なら、結構な割合で使っているユーザがいる事は簡単に想像できるのだが。本気でいらないと思うのなら機能を削除できるような偉い人に直訴してください。
こやつ(C)はまだ私とは大分席が離れているから鬱陶しい話を聞かずにすむのだが、上記のBは私とは2m程度しか席が離れておらず、かつ私の視線上に彼の席があるので上記のような屁理屈を日に数回は聞かなくてはならない。いちばんキツイのはBの席にCがやってきて二人がかりでA氏を困らせているとき。Cは常に酸っぱい匂いを発しているので2m離れた私の席でもハンカチを鼻に当てていないと気分悪くなるのも勘弁してほしい。仕事をするという時に、どうやったら効率よくすすむか、などといった観点しかもっていなかった私には、いろんな意味で新鮮だった。まさに人間の多様性よ。あ、多様性と思っているのは意地悪な気持ちからじゃなくて本心なんだけれど。世の中いろんな人がいて成り立っているというのは頭で分かっていても実際に出会ってみなければそんな人がいるなどとは想像することすらないってことで。面白いと思いつつも1:9で鬱陶しさが勝ってるがね。
(追記)「五月蝿い黙れ仕事しろ」と書いた私ですが、私が仕事をしてません。もう飽きちゃったので今月一杯で辞める予定が、どうしてもと言われて仕方がなく1ヶ月延長。面倒な仕事は一切やらなくていい、いてくれるだけでいいから!と唐突に離婚を切り出された夫が言いそうな台詞を言われての1ヶ月延長だったのだけれど、よく考えると毎日出社してもやる事ないって事じゃん。なんだよ。

*1:この表現はいかがなものかと思わないでもないが、善意に基づいた一生懸命さを示す人に対して私は寛容だ。