箱根に

箱根は小涌谷にカレー風呂というものがあるらしい。一体どんなやつがそんな企画を考えたのだ。せっかく風呂に入っても全然嬉しくないぞ。カレーの匂い漂う湯船。風呂からあがったら体からカレー臭がしそう。加齢臭ならぬカレー臭ね。そう言うと思ったでしょ?
しかしそうは言っても私はカレー部部長、入ってみないわけにはいかぬのではないか。幸いまだ18きっぶがあと一回分残ってるし、小田原までならただで行ける。カレー風呂のあるユネッサンは施設利用パスポートが通常価格四千円のところ、8月9月生まれの人に限り今月いっぱいは千円と最早意味のわからないディスカウントを実施中で、しかもカレー風呂も今月いっぱいの企画だとのこと。こりゃますます行かないとならんのではないの?
と興奮したところで我に帰った。いくらなんでもバカバカし過ぎやしないか、と。そして実際に行くとなると18きっぶの期限が明後日までなので今週末しかチャンスはなく、こんな急な企画に付き合ってくれるフットワークの軽さを持つ人を、私は知らない。急な企画でなくても付き合ってくれる人はいなさそうだが。カレー部マネージャだって嫌がるだろう。ていうか18きっぶ持ってなくて先月・今月生まれじゃない人は誰だって嫌だろう。
そうだ、大事なことを忘れてたぞ。このユネッサンは水着着用エリアが殆どなのだ。そして水着と言えば去年グアムで買って誰にも見られぬように細心の注意を払って着用した、あのビキニしか持っていないのだ!一人でユネッサン行ってビキニでカレー風呂に入る三十代…。とんだ生き恥かくところであった。