純喫茶フジ

「箱根でカレー風呂に入りたい」などというバカな考えは捨てた私であるが、その決断の決定打となったのは企画の下らなさでなはなく実行したときに必然的についてくる「ビキニ着用」であった。恥ずかしくて着てられないよ、そんなもの。しかし18きっぷは使わないと勿体ないし、でも一日中出歩いていたら「ほねぬき」原稿も書けなくなるし、で結局早朝から家を出て新橋の喫茶フジでモーニングセット550円を食することに決定。
喫茶フジは駅前のニュー新橋ビル地下1階にあるのだが、私が彼の地に到着した朝8時には殆どの店がシャッターを下ろしており、なんだか地方都市の寂れた商業ビルにいるみたいであった。フロアマップで場所を確認しようとしたらそこには「純喫茶フジ」の名が。ただの喫茶じゃなくて純喫茶だったのか!ますますやる気が出てきたぞ。意気込んで館内をぐんぐん進み、辿り着いたその店の前には昔懐かしい感じの食品サンプルを納めたショーケースが。本当に正統派だね。開店したばかりの店内にはまだ客の姿はなく、おかげで心置きなく写真撮影ができたのだが、内装が古めかしい割りに壁掛けタイプのやや大型テレビが2台も設置してあり、商売が繁盛していることを窺わせる。そして特筆すべきは壁面に大きく飾られた富士山の絵。これがあるから店名が「フジ」なのか、店名が「フジ」だから富士山の絵を飾っているのか。
3種類あるモーニングの中から私はトーストしたハムサンドのセットを選択。これにコーヒー、ゆで卵、スープ、グレープフルーツ1カット、食後にサービスで小さいグラスで供される冷たいお茶などがついて550円。安い。明らかに安い。名古屋式モーニングはコーヒーを注文すると自動的にサービスでトースト、ゆで卵などが無料でついてくるので、ここの店のこれは名古屋式ではないのだけれど、にしてもモーニングセットはかなりお得感がある。肝心の味はと言うと、ありがちな味と言ってしまえばそれ切りなのだが、ちゃんとトーストしてあるハムそれなりに美味しかった。そして何より「喫茶店でモーニングしている」という事実がただただ楽しい。そんなに楽しいのは私だけかもしれないが。
実はこの後、上野にある某喫茶店でもモーニングをしようと赴いたのだが、残念ながら開店していなかった。ひょっとしたら平日だけのサービスなのかも知れない。そのままで終わるのも何なので新宿に移動し東口のベルクでモーニング。これについてはまた今度。眠くなったから。
昼過ぎには帰宅したのだが早起きしすぎて猛烈に眠く、結局昼寝してしまい*1夜7時になるまで起きられなかった。夜は夜で甥っ子と兄夫婦が遊びに来たり、甥っ子が紅茶で火傷して大騒ぎになったりで結局1行も「ほねぬき」の原稿は書けなかった。明日中に書き上げなくてはならないものが2本もあるのに、1本は半分程度、もう1本はまだ手付かずの状態。なんでいつもこう計画性がなくて泣く羽目になってしまうのだろうか。

*1:昼寝も私の多彩な趣味の内の一つである。なんちゃって。全然趣味多彩じゃないけどな。