カレー切望

crib

クリスマス・クリブというものをご存知か。地中海沿岸地域で見られる、クリスマス用の飾りなのだが、キリスト生誕シーンを人形なんかで作り出しているものなのである。クリスマスの直前なんかだと人間がその扮装をしたりもするらしいのだけれど、学校から歩いて15分程度のところの教会で等身大のクリブがあるというので授業を中断して先生、生徒連れ立って外出。しかし教会は昼休み…。仕方ないので近くのカフェでコーヒーを飲むことに。せっかく外出したのにクリブが見られなかったから、と先生のおごりで。ちなみに今日アップした写真は先だってヴァレッタで撮ったもの。
今日は私を含めて日本人二人、ロシア人一人、先生、計四人で、まあお互いの国について話したりしたのだけれど、驚いたのはソ連時代のロシアの話。宗教が禁じられていたのは知っているが、教会の前で人が祈ってたりするとぶん殴られ、しまいには教会そのものを破壊しちゃったりしていたらしい。現在では禁じられてないし、日曜日に教会に行ったりしているらしいのだけれど、私としては気になるのはソ連時代に宗教関係者(司祭?ロシアンオーソドックスでは何というのでしょうか)がどこにいてどうやって生計を立てていたのか。ということでロシア人女子(19歳既婚)に聞いてみたのだけど「知らん」と。そりゃそうだよね。1991年のことだもん、ソ連崩壊。ほかに話したのは多くのアジアの国では犬を食うが日本では食わん、とかロシアに昔カニバリズムの事件が起きた、とかマルタに以前会ったアジア料理の高級レストランで猫肉を出していることが判明して閉店したとか*1そんな話。
その間ずっと、どこかから非常にスパイシーな香りがするのである。こ、この匂いは、カレーだーっ!!みんなコーヒーだけだし、一人でカレー食べるわけには行かないわよね、日を改めて来ないといけないかしら、人々の話などそっちのけで頭の中にはカレーのことばかり。そうこうしてたらとっくに昼時を過ぎ、ロシア人女子(19歳既婚、しつこいか)が腹が減ったので食事をするという。おぉ、カレーを食べるチャンス到来…。
いざメニューを見てみると、なんだこれ、なんだよこの値段。2.95ポンドだって?*2高いじゃん、ふざけてんのか? マルタ人の平均収入*3を承知の上での料金設定か?? いつもお昼は大体1ポンド以内で収まってるのに…。はい、あきらめました、カレー。だってあと6週間以上も無収入で暮らさなきゃいけないんだもん。かわいそう、私。すごい貧乏。1000円なんて、日本にいたら別に普通じゃん。かわいそう。貧乏でかわいそう。この時期教会に上記のクリブを見に行くと随所でDonationを求められるんだけど、私がほしいよ、Donation。カレー基金設立してください。

*1:ちなみに先生はそこで数回食事をしたことがあるらしく、その事実を知った後は吐き気がしたらしい

*2:約1000円。

*3:500ユーロ程度なので約7万5千円。