あそ〜ぉ!

非常におなかが空いています。私本当はほかの人々よりも短い授業のコースを選んでいるため途中で退出しなくてはならないのですが、たまたま話題が非常に面白かったために「退出するのを忘れているフリ」をして居残っておりましたら、それを咎めだてするように腹の虫がなきまして。隣のロシア人女子(19歳、既婚)には笑われるしで恥ずかしい思いをしました、というのは嘘で本当はそんなに恥ずかしくありませんでした。腹の虫ごときが気になるようなお年頃はとっくに卒業しているのです。
何の話題が面白かったか、というと、今週は休暇を利用してロシア人男子が2名ほどクラスに参加していたのですが、モスクワ出身の彼らがいうには、お給料は現金払いが普通だということ。マリー・アントワネット(先生の名前)が「マルタでは銀行に振り込まれるのが普通だけど!?」と驚愕していると「ロシアでは銀行口座を持っていないのが普通だ」と。本当に驚いた。そして教師や医者のお給料は非常に安く、月100ドル程度らしい。マリー・アントワネットいわくマルタの医者の年収は非常に低く、大体日本円にして350万円くらいなので多くの医師はイギリスやアメリカで働いたりしており、しかしロシアや東欧の医者たちはマルタで働くことを喜んでいるので、何故彼らが喜んでいるのか不思議だったのだが、これで合点がいったと言っていた。月100ドルって、本代にもなんないよ。
ちなみに今日は「宇宙にほかに知的生命体がいると思うか」という話題が出た際に、19歳女子は「いる!」と明言し、ほかのロシア人男子は「あぁ、彼女は昨日エイリアンにあったからだよ」とか冗談を言っていて、その状況を私も楽しみつつも、このレベルの冗談が出るという事実に彼らの若さを感じたのであった。私も意見を求められたので「宇宙は非常に大きい。ゆえにほかの知的生命体の存在を否定することはできない」と。そうしたら先生に「じゃあエイリアンを信じてるのね」と言われてしまった。全然違うセンスなのに…。そして先生自身の意見はというと「今までに宇宙人が存在したという事実は一切ない。だから存在しない」と。私はここで人知れず熱くなり「事実が存在しないことは宇宙人の存在を否定する根拠にはなりえない。宇宙人がいたとして、彼らが地球にやってくる必然性があるだろうか。または地球に来るだけの技術力がないだけかもしれない。つまり「存在しない」ということを証明することは、「存在する」ということを証明する以上に難しいことなのだ」と言いたかったのだけれど語学力の壁に阻まれました。日本語だったら絶対言ってたな。そしてきっと全員白けるんだぜ。
ところで同居のドイツ人のステファンが、何かに合点がいったり、何かの意味を理解したときに頻繁に「あそ〜ぉ!」と言います。本当に日本語みたいです。イントネーションもほぼ同じです。ちょっとおばちゃんぽいくらいで。それまでずっとドイツ語なまりの英語をしゃべっていたのに突如「あそ〜ぉ!」と言い出すので度肝を抜かれ、そして笑いがこみ上げてくるのですが必死にそれを堪えるのです。一度堪えきれずに「うっ」と声がもれてしまったことがありますが、そのときは咳き込んだフリをして誤魔化しました。誤魔化しがうまく言ったか、というと誰も私に注意を払っていなかっただけ、という気がしますが。誰かドイツ人の「あそ〜ぉ!」を聞いたことある人いませんか?あぁ、日記に音声をアップできたら。モノマネでもして自分の声で再現するのだが。
私のマルタ滞在もあと残り3週間。ホストマザーに本気で「もう少し長くここに滞在できないか」と言われました。非常に好かれているみたいで本当にうれしいです。航空券がフィックスなので帰国日を変えられるかわからないし、変えられたとしても非常にお金がかかるのではないかと思う、と言うと「どれくらいかかるのか」と。なんだかもう本当の家族みたいなのです。しかし延長は無理だろうなぁ。また来るしかないでしょう。