道を歩きつつ、ふと想うこと

マルティーズ・フティーラというパンが非常においしく、このパンで作られたサンドイッチを精力的に食している今日この頃です。皆さんお元気ですか。小さな島国であるマルタは海に面したオープンカフェが多々あるのですが、超インドア派を自認する私は無論店内に座を占めるのです。なんで!?こんなにいい天気なのに! はぁ〜ん? いい天気だって? ばか言うんじゃないよ、よい天気なら尚のことインドアを所望だよ。紫外線が憎い。
そんな毎日を送っている私でありますが、昨日はつい魔が差したというか、何を思ったか屋外の席についてしまったのでした。すごいボリュームのサンドイッチ(中身はトマト、オリーブ、ツナ。最高)にサラダ、チップス。これで300円ちょっと。スバラシイ。サンドイッチの中身も然ることながら、ここのサラダは賞賛に値する、というほどスバラシイもんでもなかったんですけれどね、ただね、スライスしたピーマンが入ってたんですよ。香りの強い野菜最高。香りの強い野菜万歳。香りの強い野菜ウェルカム。ここにさらにセロリが入ってたらもう抱きついちゃう!(誰に?)という、興奮しているんだか頭がおかしいんだか冷めてるんだかよく分からない変な状況でサラダを食す私。そのうち「ピーマンに捧ぐ愛のポエムでも詠もうか」などと思い始めたのだけれど、よりにもよって今日この日、というかこの瞬間、やたらと風が強くなってきたのだ。おい、このままじゃピーマンがフライ・アウェイだぞ。や、やめろバカ、よせ、とやや狼狽えながら両手で皿を覆って愛するピーマンを風から守る私のその姿はどうみてもかなりかっこわるい。自分の姿を客観視してそのみっともなさに他人事のようにおかしみを覚えた私の口角には微笑が浮かびますます変な人に。いやしかし、今思い返しても面白かったなぁ。
その後、近頃胃痛にかまけて書店パトロールを怠っていたことを思い出して本屋へ。なんだかバカなタイトルの本を見つけちゃいましたよ。「Japanese women don't get old or fat」だって。ばかだなぁ、と思いつつも興味津々。外国で日本人および日本がどのように見られているのかを知るチャンスだぞ。買う? 買っちゃう? 買っちゃおうか? 無意味な自問。そして値段を見たら、日本円にして約2000円。高い…。お金が惜しくなって今日は保留。その後カズオ・イシグロの「Never let me go」を発見。ちょうど今日の昼に大蟻食さまんところでこの本が去年のワーストに選ばれていて、それにまつわる「文句」も読んでいたので、逆に私はやや興味を持ってしまったのであった。どんだけエモいのか?と。しかしやっぱりなぁ、お金がもったいないよなぁ、ということで何も買わずに本を出た。きっと私はここの本屋で「毎回無駄に30分も40分もうろつく割りに滅多に購入しないアジア人」として覚えられていることでしょう。
今日も結局何もしなかったなぁ、とぼけーっとしながら家路につくと、道端には転々と犬の糞が。渡欧経験のある人なら知っていると思うが、ヨーロッパの大抵の都市は犬の糞にやられている。糞だらけ。拾う習慣がないのか、と以前現地の人に質問したところ「野良犬が多いのだ」と。野良犬は、見たことがないなぁ。そしてこれらの糞は大体原型を留めていない。何らかの形で人の手(というよりは足か)が加えられているのだ。フットプリント。これらをみるにつけ、いつも私は

「犬の糞の数だけ、不幸せがある」

とか、

ミザリー

とか思うのであった。そして今気づいたのだけれど、これって明らかに昨日の日記ですね。よ〜し、じゃあ今から今日の分の日記を書いちゃうぞ! 今日は学校の入っている商業施設の八階にあるチャイニーズ・レストランでランチボックスをテイクアウェイしました。おいしかったです! 今日はいつもよりもカタカナを日記に多様しています! 外国にかぶれてるフリをしてみたかったからです! おしまい!