テンゲル

那須高原にあるというモンゴルの住居、テンゲル。よくわからんがここに宿泊できるらしい、ということで那須高原へ。しかし高原というのはなんでやたらと半端な感じの美術館がいっぱいあるのかね。で、結構な割合でエミール・ガレの美術館があるのね。なんで? 結構な割合っていってもこの那須と山梨かなんかにあるのしか知らんけど。あと高原にありがちなのはオルゴール美術館とか。なんなの? 高原に行くとオルゴールの音色が恋しくなるものなのだろうか。わからん。
テンゲルの夕食はバーベキューとしゃぶしゃぶと餃子から選べて、バーベキューはないな、と思ったのでなんとなくしゃぶしゃぶ選択。モンゴル風のしゃぶしゃぶなのかと思って。そうしたら基本的にしゃぶしゃぶとバーベキューの食材は共通で、煮るか焼くかの違いくらいしかなかった。あとはモンゴル風ということで肉が羊だったくらいか。ゲルは整然と2列に並んで立てられており、全体的に合宿所の雰囲気。他の宿泊客はボーイスカウトとサークル合宿の大学生風の若者たち。だからレストランも食堂という風情で、この場にそぐうのは家族連れよりも団体さんだな。サークル風の人々は私の見立てだと男子のスポーツのサークルで、大半が男子で女子の参加者は3人くらい、きっとマネージャなのだろう。ここぞとばかりに点数を稼いでる風の男子がちやほやと女子の世話をやき、飲み物を持ってきたり皿を交換してやったりしているのだけれど、その手つきは日ごろ家で母親の手伝いすらしていないであろうということがありありと伝わるようなたどたどしさ。いやあね、こんなときばかり気の利く男子のフリしちゃって。気遣いが全然さりげなくないのよ、バカ! わ〜、ありがと〜、とか言われるの期待してんでしょ! いやらしいのよ! …若さに対するルサンチマンか?
そんなこんなで楽しく食事をしていたら唐突にマイクを持った女性が現れ、なんでも今からモンゴルの国立楽団かなんかに所属する25歳の若者による馬頭琴とホーミーの演奏があるという。ホーミーご存知ですか。すごいの、これ。同時に2種類の声を出すのだ。ア〜、と低音の声を伴奏に、主旋律は声とは思えないような高い音をどこから発生してるんだか見当もつかないんだけれど出している。最初は幻聴かと我が耳を疑ってしまうくらいだ。モンゴルでも誰もができるわけじゃないらしく、100人に一人くらいしかできないらしい。最後に日本の歌曲「ふるさと」を歌ってくれたおかげであの高音が幻でなかったことが確認できたのだけれど(というのはメロディーを知っていたから)、皆さん感動というよりは圧倒されていて、演奏してくれた彼がその場を去った瞬間から食堂内にいたほぼ全員がア〜、とマネをし始めていて、しかしマネようと思っても高音は出せないから低音だけなのね。多分ア〜とやってるどの人も自分がア〜とやってることに無自覚なのであろうというその予想が非常におかしみを誘いました。子供だけならついマネしたくなっちゃってやっちゃうというのがよく分かるのだけれど、大人も一様にマネしてたからね。
なんかやる気なくて文章に力がないなぁ。もう面倒くさくって、日記書くの。やめちゃおうかしら、はてな