青山界隈散策

なんでだか忘れたが表参道に行ってきた。なんでだったんだっけ、分からん。全然思い出せない。オープンしたてというソフトバンクのフラッグシップショップが大盛況で、予想GUYさんとソフトバンク・ホークスの何やら言う選手が来ていた。予想GUYさんは名刺をくれるというので多少の行列ができており、横から様子を覗いたらそこには「予想GUY」と書かれていた。CMでは「野口五郎」と書いてあった気がしたのだけれど、違ったのだろうか。「野口五郎」だったら面白かったのに。いや、そんなに面白くないけど「予想GUY」よりはマシ。名刺に「予想GUY」と書かれてても全然面白くない。なんで予想GUYのバッシングをしてるのか全然分からん。
トリッペンのショップに行って自慢げに足を差し出し「これ、先日ロンドンで買ってきたんです」と何も聞かれてもいないのに自分の靴をアピールしたら、お店の人がとてもよい人で「かわいいですね〜、これ、日本には入荷されてないタイプですよ」だって。おい、一体何をしに行ったんだ? 私は。自分の行動が解せない。あ、そうか。靴クリーム買いにいったんだった。よかった、目的がちゃんとあって。店員に自慢するためだけにショップに行ったのだとしたら、私はもうおしまいだ。
フラフラ歩いていたらいつのまにか外苑前に辿り着き、ベルコモンズの1階のDean & Delucaで松之助のアメリカンなチョコレートケーキを食した。以前はこの手のアメリカンなケーキは見ただけでも「うへぇ、甘ったるそう。吐く」などと思っていたのだけれど、マルタのかつてのキャピタルシティ、イムディーナのカフェ・フォンタネッラで、さして食べたくもなかったのだけれどホストマザーに薦められたために仕方なく、そして意外にも美味しく食べられてしまったチョコレートケーキのおかげで大分この手のケーキが好きになってしまったのだ。松之助流石ね〜。明らかにアメリカンなケーキなのに全然甘ったるくなかったよ。アメリカなんか行きたいと思ったことないし実際行ったこともないけれど、この調子で少しずつアメリカンな食品に対して耐性をつけ、自分をだましてゆけば近いうちにアメリカに行くことが可能となるかもしれない。義務じゃないから行かなくてもいいんだけれどさ。自分に試練を課すとちょっと面白いかもしれないからさ。
その後青山霊園方面に行く気はなかったのに結果的に向かうことになり、霊園に面したケーキ屋ショコラ・シックでダージリン。ここの塩チョコクッキーが好きだ。まるで霊園がこの店の庭のように見えるような店の配置で、よく見ると墓石だらけなんだけれどよく見なければ居心地のよい庭風で寛げる。他の客が連れてきていた太ったダックスフントが、ハラの肉が地面に擦れてそのうちハゲるんじゃないかとハラハラさせたが、そのよたよたした歩き方はかわいらしさを感じさせなくもない。思想が纏足と同じだな。店を出てからはVIVIENNE TAMの青山店を見て、店員さんに「先日お送りした新しいコレクションのカタログ見ていただけましたか?」と言われたので「見ました」とだけ言って店を出たのでやっぱり何がしたいのか全然わかんない。表参道ヒルズ内を通過して帰宅。
日ごろ適当な服をきてだらしない日常を送っている私が、VIVIENNE TAMのパワーネットのドラゴン刺繍入りトップスとか着ちゃって、そして珍しく化粧なんかもしちゃって、青山界隈を散策してトリッペンやら何やらに行ってカフェでお茶したりして、エッセンスだけを取り出すとおしゃれに見えなくもないのに日記書くとやっぱりこんな風でおしゃれっぽさは一切感じさせないのは、人間性のなせる業なのでしょうか。ちなみにこの日の帰り、初めて中央線の新型車両に乗って興奮。新型車両だと言うのに! 私にとっては初乗車だと言うのに!! もう手すりその他は手垢まみれで床には傷がついており、それを見た私の心も傷ついたのでした。日ごろよく乗る中央線の車両が新型になるなどという出来事はそう頻繁にあることじゃないのに、本当に本当に新しい時を知ることができなかった私は不幸だ。なんでこんな大事なときにマルタになんか行ってしまったのだろう。電車のないマルタなんかに!