新宿のマックにて

大学生の男女3人(男1、女2)が激論を交わしている風でいて、彼らの会話はこんな風。
男「弟に"世界の中心ってどこだと思う?"って聞いたら"オーストラリア"って答えてた」
女(二人とも)「セカチューじゃん!」
男「それはともかく、日本人なら誰だって世界の中心は日本だって思ってて、それは他の国の人だって皆自分の国が世界の中心だって思ってるんだよ!」
いや、別にそうは思わんが。すまんが、キミとワタシを一緒にしないでくれないかね? そう、おっさん風に内心ひとりごちる私であった。彼らはどうもゼミかなんかでよく分からんが何かをグループでやらなくてはいけない状況らしく、それでいろんな国の人に「世界の中心はどこだと思いますか?」と聞く予定らしかった。
女A「でも、私この間日本語がぺらぺらの中国の人と1時間半くらい話したけれど、普段何やってるんですか、とか生活のことだけで話が終わっちゃった。だから短時間じゃとても世界の中心なんて聞けないと思う」
女B「そうだよね、難しいよね。でも、それを敢えてやってみようと思うことに価値があると思う」
個人的な感想だが、あんまり面白そうじゃないな。まあ彼らは若者だし、好きなように好きなことをやりゃあいいと思うので批判する気などはさらさらないのだが、私がつい、彼らに対して引いてしまうのは、彼らからにじみ出る「何かに対して真剣に、熱く語っちゃってる俺たちってステキ!」という自己陶酔ゆえであろう。客観性は欲しいよなぁ。でも私も、きっと都合の悪いことは全部忘れちゃってるだけで、この手の恥ずかしいことは一度は通ってきてるんだろうな。ああやだやだ、若さって時に恥ずかしいものだよな。若いと客観性持ちにくかったりするもんな。あ〜やだ。私が若いころ彼らのように目をキラキラさせて何か熱く語ってたとしたら。想像しただけで恥ずかしいぞ。そしてきっとそれは想像だけじゃなくて実際に何度かはやっちゃってるんだ。あ〜、過去を消したい。恥ずかしい。しかし多少の恥ずかしい思い出があった方が人生に面白みが増すってもんだよ。よ〜し、今後も積極的に恥をかくぞ!