妄想遊び

毎年ニューヨークで7月4日に行われているホットドッグの大食い競争にちょっと出てみたい気がしています。気がしてるだけで実行する気はさらさらないが。このイベントはもともとネイサンズというホットドッグ屋が主催していて、ウィキペディアネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権によると、

1996年以降、1999年を除いて、全て優勝者は日本人となっている。2000年には上位3位を日本人(新井和響、藤田操、赤阪尊子)が独占した。

と、日本人大活躍だそうだ。上位3位を日本人が独占した時は、たまたまニュースでその映像を見たのでよく覚えている。アメリカ人参加者がいかつい体格の者ばかりの中、細くて小さい日本人の姿はきっとばけものめいて見えたに違いない。いいな〜、面白そう。こじんまりとした体格なのに大きい連中が圧倒されちゃったりするんだ。そういうのやってみたい。そういう立場になってみたい。しかしリアルに自分が出場している姿を想像すると、なりふり構わずきったない食べ方でホットドッグに挑むものの、本来さほど大食漢でない私はすぐに満腹となって、最後は涙と鼻水を垂らしながら懸命に両手で口の中にホットドッグを押し込むに違いない。それは、ほんとうに嫌だなぁ。華々しく勝利してこそ意味があるっていうのに。そしてリアルな想像として私の脳裏に浮かんだ情景を上に述べたものの、実際にはそこまで無様な姿をさらすことは私の自意識が許さず、結果としては勝利もできず見苦しくもなく、注目しどころが皆無のつまらない人間である私を世に知らしめることになるのだろう。あ、誰も注目してないから知らしめることも不可能か。
ちなみにネイサンズは日本にも店舗があるらしい。上にも「実行する気はさらさらない」とは書いたがそこは今は目をつぶって、あくまで参加するための下調べとして今度食べに行ってみたい。「美味しかったら参加してもいいけど、美味しくなかったら参加はできないわ!」って、やや上から目線で味を検分するような心づもりで。こういうことを書いていると、よっぽどヒマなのだろう、と思われてしまいそうだが、そうではない。子どもの頃からこういう想像の範囲だけで何かをやろうと試みて結局は実行しないという、妄想遊びが私の一番の特技であったからだ。お金かかんないタイプ。で、普段頭の中だけで遊んでるから時々たがが外れて海外に出奔するのだろう。極端な性格だ。ちなみに今年のホットドッグ大食い大会は混戦の模様。というのも去年の優勝者である小林尊の53と6/8個を、つい先だって行われたアリゾナ州での大会でジョーイ・チェスナット氏に破られたからだ。ジョーイ・チェスナット氏は去年のネイサンズの大会で52個、小林尊に破れて2位だったらしい。あ〜、お金さえあれば参加はしないものの見学に行けるのに。どうにか工面しちゃって行っちゃおうかな。ダメだ。もうその前後には予定が入ってるんだった。大会の開催があと1ヶ月あとだったら行けたのに。残念。