ブレンダと呼ばれた少年

ブレンダと呼ばれた少年

ブレンダと呼ばれた少年

いろいろと衝撃的だし興味深くもある本だった。生後八ヶ月で包茎手術を受けた男の赤ちゃんが、病院側のミスでペニスを失い、両親は悩んだ末息子に性転換手術を受けさせ、本人に産まれた時は男の子だったと言うことを伏せて女の子として育てたというノンフィクション。誰にも教えられなくても自分が男だと直感していたこの子は14歳で男の子に戻るのだが、想像を絶する程のその人生の過酷さに私はなんと言ったものかよく分からん。いろんな意味でショックだ。
知人男性にこの男の子の話をして、なぜ包茎手術でペニスの全てを失うはめになったかを話したところ、いまいち反応がなかったので「あんまり興味のない話だったのか」と思ったら、全然そうではなくて「あまりの事に言葉を失った」と言われた。ペニスを失う事に対する恐怖というのは、女の身では想像する事ができないほど凄まじいらしい。
ところでこの本、一度無名舎という出版社から発行されたのだけれど翌年絶版になり、数年を経て扶桑社から復刊された。なのに酷い誤植発見。吃驚したよ。

赤ん坊を女の子に転換させるといもそもの決定に対する両親の動揺

「嘘」って。そこは確実にひらがなでしょ。原稿なくても素読みしたらすぐ分かるじゃんねぇ。無名舎時代には正しくて扶桑社判でおかしくなったのか、それともずっと間違ったまま誰も気づかなかったのかは不明だけれど、吃驚。私が読んだのは扶桑社判の初版だったので、もし増刷かかってたらなおってるかもしれないけど。
本当はもっと感想があったのだが、なんとなくここに書くのははばかられるので、それはmixiに書いてしまった。友人までの公開にしていると多少言葉の選び方が過激になるかも。分かんないけど。