今日のテレビチャンピオン

『羊飼い選手権』だった。ゴールデンタイムに羊飼いの技術で魅せる番組…。テレビ東京以外にはできないことだ。3ラウンドあったうちに一番面白かったのは最初の1ラウンドで、題して『羊サッカー』。檻に入れられた羊たちを所定のコースを通過させて全頭サッカーゴールにゴールさせるのだ。羊飼いの犬笛さばき(というのも変な言葉だが)が実に見事で、犬笛を駆使して牧羊犬を巧みに操る。犬って賢いねぇ。それに対して羊は、なんというか、バカ、というか、羊たちは状況がどうなっているのか全く分かっていないし、もともと状況を把握しようとする気がないから、犬に追い立てられて走り回ってるかと思いきや唐突に草を食べはじめたりして意味が分からなすぎて面白い。最初にチャンネルをテレビ東京に合わせた時は「羊飼い選手権か、地味だしつまらなそうだな」と思った私は浅はかだよ。あんなに面白いとは予想だにしなかった。テレビを見ていてこうも興奮したのは何年ぶりの事だろうか。
第2ラウンドの毛刈り対決も凄まじい。15分間の間に刈れた毛の重量を競うのだけれど、皆さん非常にバリカンを使い慣れている。素人目には「そんなラフな扱いじゃ流血の惨事になるのでは」とハラハラしてしまうのだが、そのラフな手つきでも着実に毛を刈ってゆき、最終的には羊まる裸。大柄に見えてても身は小さかったのねぇ、と、それまでは羊の突進する様にやや圧倒されていたにも関わらず、実態の小ささを知った途端に上から目線で羊の事を眺めてしまった。
最終ラウンドは70頭の羊たちを、1頭ももらさずに障害の置かれたコースを通過させるというもので、これまでの2ラウンドと比べるとやや面白みに欠けた。全体を振り返ると、最初のラウンドで羊を思う通りに動かせずにゴールできず、惜しくもタイムアップとなってしまった出場者に対して司会者が「羊のこと嫌いになったでしょ?」と問うと、「いや、羊のことは好きですから!」と自信満々に答えていたのが印象深い。最終ラウンドで敗れた出場者も「羊のことは好きなので」云々と言っており、現代の日本にこんなにも羊に燃える人々が存在したということが衝撃的。まだまだ知らない世界が沢山あるなぁ。
ちなみに来週のテレビチャンピオンは『大工王選手権』だそうです。来週も必見!かどうかは分からん。テレビチャンピオンのことは、見ようと思って見たことはこれまでに一度もない。だいたいいつも、なんとなくチャンネルを合わせたら放送していて面白かった、というパターンだ。来週もタイミングが合えば、見るかも。とにかく今回のは大変面白かった。