妄想で女子高生にキレる

トリッペンの靴がセールになっているということで、原宿のショップまで行ってきた。竹下通りがどうにも好きになれず、いつも遠回りと分かっていても表参道側を歩いて行っていたのだけれど、時間がないので仕方なく竹下通りを通過。竹下通りねぇ、クレープ屋が多数あるんだよ。私は非常に上等なケーキが大好きなんだけれども、クレープみたいなもんも平等に好んでいるのだ。あークレープ食いたいなー、と思ったがね、食えるか? 三十路にして竹下通りで女子高生に紛れて一人でクレープなんて。オレにはできないね。女子高生に噂されちゃうぞ、あそこ、オバサンが一人でクレープ食べてる、きつよねー、とかなんとか。五月蝿いな、オマエらだってあっという間に三十路だぞ。三十代になんて永遠にならないとか考えて非論理性を発揮したりしてんだろうが、本当に一瞬なんだぞ。その瞬時性は三十路に到達したものにしか分からない。…うーん、自意識過剰。女子高生には三十路の人間など視野に入らないかもしらんのに。そんな種類の人間は彼女たちの世界には存在しないのかもしらんのに。しかし私にとってはカップルだらけの横浜赤レンガ倉庫で一人アイスクリームを食べるのと竹下通りで一人でクレープ食べるのとでは、断然後者の方がつらい。ちなみに前者は実際に過去にやった事がある。というかアイスクリーム食べ終わったら自分以外のほとんどの人間がカップルだという事に気づいたというだけの事だが。
ということで思いを遂げられなかった為にますますクレープを欲している現状なのであるけれど、欲望が満たせなかったので代わりにカレーを食べて満足、なんてするわきゃあない。カレーでクレープの代用になどなるか! いやならない。ちくしょー、オレもクレープが食いたいぞ。意識し過ぎかなー。でも自分が高校、大学生の頃はやはりおばさんに厳しかったからなぁ。己の過去の為に現在の自分の行動を縛る結果に。どうして10代の頃、もっとおばさんに優しくなかったのだろう。寛容さが必要である。
ちなみに靴は結局買わなかった。あーあ、何もできなかったよ。