半分だけ宍戸錠

日曜の夜くらいから体調を崩していて、寒気がして熱っぽいから風邪かと思っていたのだが原因は非常に予想外であった。虫歯だったのである。昨日の夜半に己の顔の異常に気づき(異常なのは元からじゃん、とか言わないように)、鏡を見たら左頬が腫れている。なんじゃあこの宍戸錠のできそこないは! と吃驚仰天。半分だけ宍戸錠。全面的に宍戸錠でもやだけどさ。別に歯は痛くないのである。でもどうみてもこれは歯痛の時の頬の膨れ方である。虫歯に心当たりがないわけでもないが、もし虫歯が原因で腫れるとしたらこの部位の筈がない、というくらい、私が日頃気づかないフリをしている虫歯の箇所は全然別の場所にある。おかしい。おかしいけど、しかしこのハンパ宍戸錠状態を改善するのにどこの科にかかればいいのか分からない。この際だからもうこの7〜8年、なかったことにしてきた虫歯も治療しようと覚悟を決めて、今朝になって歯医者を予約した。
私が最後に歯医者に通院したのは学生の頃だったのだけれど、たった数年で歯医者って進化したのねぇ。昔はレントゲンと言ったら1.5cm×2cmくらいの印画紙か? あれを口の中に入れさせられX線を照射されたものだけれど、今は椅子に座ってボーッとしている間に私の頭部をなんかの機械が周回して知らぬ間に撮影終了。もう15年くらい前に被せ物をした歯がどうもその被せ物の下で炎症を起こしているらしく、おかげで頬が腫れ微熱が出ていたのだそう。今日はレーザーをあてるだけにして薬を処方するので、本格的な治療は次回からにしましょう、とか言われて、よもや歯科治療にレーザーを用いるとは思わなんだから内心ぎょっとしつつも「ええ、そうですね」なんちゃって最近の歯科医療技術に通じているフリをしてしまった器の小さい人間とは私のことです。このレーザーも口を開けて患部にあてるのかと思たら頬に直接照射してたっぽい。…本当にレーザーあててたのだろうか。もしレーザーと目があったりして網膜がやられたりしたらとても怖いので治療中は努めて明後日の方向を向いていたのだけれど、本当は誑られてたのかも。真相は闇の中であるが、処方された薬は効いているようで熱は下がった様子。頬はまだ若干腫れているが。痛みが全くないのに顔が腫れるなんて事もあるのだねぇ。しばらく歯医者通いが続きそうです。