遅れてきた『青春』を楽しむ

結局韓国人の男子とは3時まで一緒にいて、本当は12時に宿を引き払わなければならなかったので、その時点でバイバーイ!という予定だったにも関わらず、あろうことかこちらから「宿を引き払ってくるからちょっと待っててよ」と申し出る始末である。いやー、なかなか好青年でさ、一緒に街を歩いてたら急に雨がふってきて、きゃ〜!とか叫びながら電話ボックスで一緒に雨宿りしてさ、なにこれ、青春? 高校時代にそれっぽい時期がなかったからって今更? わっはっはっはっは! 一回死んだ方がいいな!などと状況を楽しんだりした。そのあとも恋の悩みを聞いたりさ。彼は誰かをいいなと思うと、まず結婚できるかどうか考えるんだって。カーッ! 若いねぇ。その後私の年齢聞いてビビってた。で、「いや〜、こんなオールドな人と気軽に喋ったことないから緊張するよ」だって。いくら英語苦手だからって、そんなあからさまに『オールド』はねえべ。しかし軽口たたいても、最初に入った店の代金は「僕が誘ったんだから、僕が払うよ」だって。韓国人の男子は嫌らしくなく奢るのが割とうまいね。
その彼に聞いて驚いたのだが、ラオスでは22、23歳で大学教授になったりすることが可能らしい。すごいな、ラオス。しかも彼の友人なんか、大学教授兼ミュージシャンで、CD出したりしてるらしい。やっぱ謎だわ、ラオス。今回ラオスが一番滞在日数が短かったが、それでも印象深かったもんな。意味不明度が若干高い。
ラオスの話も面白かったが、韓国人の彼も結構珍しいタイプで、サッカーよりも野球が好きだし、辛い料理が苦手だから韓国料理がダメなんだって。好きな漫画家はあだち充で、比較的好きな食べ物は北朝鮮料理だそうだ。初めて行った外国が北朝鮮だったそうで。でも完全ツアーじゃないと入れなくて、しかしパスポートは必要ないんだそうだ。一応外国ではない、という建て前があるのだな。
韓国行ったことないからよくわからないけど、少なくとも外国で知り合う韓国人はみんな感じがよくてフレンドリーなんだよな。そして何故か英語でも気疲れしない。大概の場合は韓国人の方が英語が巧いけど。マルタで会った人々もみんないい人だったし。おかげで本当になにもする予定のない日が、楽しい一日になった。
空港に向かうバスに乗る直前にカンボジアツアーで一緒だったうちの一人と再会。いままでどこに行ってたか聞いたら、「パーイに行ったけど凄く良かった、こんなとこ(=バンコク)より全然いい」と言っていた。私は結局カオサン・エリアから出ることを阻まれた(というか面倒になった)ので何ともいえないが、なんとなくバンコクと比べて田舎の方がのんびりしててよかったのかな、と思った。
もっと長くこっちにいたいかというと、正直言って早く日本に帰りたい。私、5月6月と日本にいなさ過ぎ。そしてタイは暑すぎる。何もやる気が起きない。ラオスに関しては、もっと深く掘り下げたい気持ちはやまやまだが、いかんせん虫が。建物に隙間が多いのかな。割とちゃんとした宿のVIPルームだったのだが小さい蟻の大行列だ。でも一番イヤだったのはカンボジアで私の襟足あたりに着地しやがったコオロギだがな。バンコクは比較的、虫がいなかった。それからバンコクの人々は他の地域(といってもノーンカーイ、アユタヤしか知らんが)と比べて日焼けの度合いが軽かった。公共の交通機関が発達しているからだろうか。
おそらく次はチェンマイ、パーイ、それからラオス再訪だ。なんだかんだ言ってもタイにはまた来る予感がする。いつになるかは不明だが。できれば次回は10月から2月の間に来たい。暑いのはもう、勘弁して下さい。歳なんで。